登山用ヘッドランプの適/不適って、乱暴に言うと光源と電源に依存します。
光源の種類に関しては既にLEDの一択ですが、明るさについては考慮が必要です。豆電球からLEDに移行した際、それまで明確でなかった製品ごとの明るさがルーメンを単位としてカタログに明記されるようになりました。そうすると経験の浅い人を中心に「明るければ明るいほど良い」と思う人が増えています。でも、夜間行動した事ない人には理解できないようですが、明るすぎるヘッドランプは明るさに目が慣らされて光輪から外れた範囲が見えないってデメリットがあります。昼間なら足元に注視してても視界に分岐点の標識が入れば認識できますが、夜間に明る過ぎるヘッドランプで足元みてると標識を見逃す可能性はゼロじゃありません。夜間行動で困難な岩場を攀じるなら話は別ですが、現時点で市販されてる製品の大半は整備された登山道を歩くだけの用途として十分過ぎる光量を持ってると思います。
電源に関しては、充電可能バッテリー内臓式か乾電池式かって事になります。バッテリー式はなんか新しくてカッコ良いし、SDGs的にも良いんでしょう。でも、日帰り山行のエマージェンシー目的とか、営業小屋利用しかしない人には良いでしょうが、ケアレスミスによる誤点灯・充電し忘れ等でいざという時に役に立たない可能性がゼロじゃないです。そんな時に、キオスクや売店で購入したり仲間から譲って貰ったりできる乾電池式の方が、登山用ヘッドランプとしてはユーズフルでしょうね。また、何本もの乾電池を入れて長時間点灯する製品を携行するより、少ない乾電池を使用し予備の乾電池を別に持つ方が安心だって事も判断材料のひとつですね。
また、限られた電力をより経済的に使用するため、HighとLowの切り替えは必須機能のひとつと思います。さらに、ヘッドランプが必要となる薄暗い状況でザックの中から探し出すのに、ボディカラーが明るい方が絶対に便利です。
そんな訳で私のベストチョイスは、経験深い回答者さん達も挙げられてる、モンベルの『コンパクトヘッドランプ』です。