まず個人事業主なのに「雇用」というのが違法なので、偽装雇用と言われるものなのかとは思います。 実態として時間あるいは仕事の方法が限定されている場合、個人事業主の形を取っていても雇用された社員同然であるため、違法です。 仕事に対して報酬が未払いであることも当然、相手側に過失があり、法的にはあなたは相手を訴えたり請求する権利はあります。では実態としてそれは可能なのか、見て見ましょう。 ◆大前提としてほぼ不可能 法的には請求できたとして、あなたが現実的にお金を取れるかというと、かなり難しいです。 ◆請求を行う 大前提として、まずは請求を行います。すでにこの段階は、あなたがやっているのでどうしようもないのだと思われます。 裁判あるいは取り立て、請求を行う場合、相手方の住所、書面あるいは証拠に残る形で受発注した記録（一般的には請求書、見積書、契約書）が必要です。 特に契約書が書面で残っていないと、裁判をする上でも絶望的になるので支払い事項が明記された契約書を手元に置いておきます。また、契約書が無い場合、請求書あるいはメッセージングアプリ等でやり取りし、相手が購入を行ったり支払いを約束したという証拠があれば、その時点で契約は成立したと見なされます。 請求は相手方の住所（メールでも）に対し、未払いの金額と支払いを行うよう通知します。 ◆内容証明を送付／弁護士に相談 それ以上の追及を行う場合、相手住所に対して内容証明を送付します。これは弁護士が行う必要はありませんが、弁護士の名前を添えて行うことで相手をビビらせる効果もあります（有料） しかし内容証明は相手が見ることを強制されるという効果以外、法的な効果は何もありません。ただの警告に過ぎず、行う義務もありません。 ◆弁護士に相談 未払いに対して保証をしてくれるファクタリングや、請求代行などは残念ながら後から契約に応じてくれず、基本的には事前に契約を行ってイザというときに代理で支払ったり請求してくれるという、いわば保険のようなサービスです。 おそらくあなたはこうした防止措置がないので、自力で取り立てるしかありません。しかし自力でと言っても、逃亡されてしまった以上はどうしようもなく、債権として買い取ってくれる先もないと思うので、弁護士に相談するほかないです。 一応少額裁判は弁護士を使わずにできますが、時間的、知識的にもおそらく弁護士にお願いすることになるでしょう。 弁護士に相談した場合、いきなり裁判とならずいくらかの事前の攻撃をしてくれる場合もあり、そのひとつとして内容証明送付などもあります。 ◆裁判 明確な取引記録があり、請求が可能な場合は、弁護士と相談して最終的には裁判となるでしょう。よほど報酬が高額でもないなら、少額裁判を行うこととなるでしょう。 おそらく、あなたは裁判で勝てますが、問題は回収です。すでに支払元となる会社は機能停止していて、新たな収入がないので差し押さえ請求を行うなどして回収をしていきます。 早くとるもの取らないと、会社を倒産させたりしたりして支払い義務から逃れてしまう場合もあります。 この時、問題となるのがあなたの立場です。 社員への給料が第一に支払われ、それ以外は後回しです。あなたは実質社員なのに社員としての権利を受けられない可能性があります。 そのため、迅速に行動し、とっとと法的な差し押さえをすべきでしょう。 しかし、裁判をする場合、少額裁判であっても、特に弁護士にお願いする場合はそれなりのお金が必要になるため、諦めてしまう人も多いのも現実です。