大学2年生です。中学と高校では吹奏楽部で学生指揮者などをしました。いまは学生たちのアマチュア・オーケストラでフルートをしています。
ご質問の件、そもそも吹奏楽やオーケストラというものは、ヨーロッパで王侯貴族が統治をしていた時代、雇われ人夫が寄せ集められて楽器をする軍楽隊や宮廷楽団の流れから来ているんですね。
そこでは、ただ単に指揮者から言われたとおりに楽譜の音を出していれば済んでしまうわけで、和音や和声の知識なんてあってもなくても大して変わらないのだから、雇われ人夫の楽団員としては何も気にしなくて大丈夫だったと思いますよ(笑)
東洋の最果て現代日本の吹奏楽部の場合、純正律で和音をハモらせようとして音程を微調整するような話をするのが、教師にも生徒にも大勢いるようですが、そんなのは電子チューナーの目盛りを見ながら言っているだけの机上の空論なんですね。
と言うのも、中高生たちはそもそも楽器が下手ですから音程を微調整するのは無理ですし、実際の音を聞いてハモり具合を判断できるほどの耳はまだ育っていないものですから、そういう純正律バカみたいな話は相手にしなくていいです。
ちなみに、私が高校時代に学生指揮者をしていた吹奏楽部でも同じことで、音程を微調整して和音をハモるみたいな話をするのが何人もいましたが、純正律などは何も知らないフリをして(笑)、一切無視して、まったく相手にしないでやり過ごしていました。
なぜって、純正律のハモりなんてそもそも興味ないですし、アマチュア高校生の下手な楽器で音程の微調整を試みれば演奏が乱れてしまい、弊害が大き過ぎるからです。
だから吹奏楽で純正律のハモりなんてクソだと思って、なにも相手にしませんでした(笑)
一方、吹奏楽やオケや合唱の指揮者や、ひとりで孤独に音楽を奏でるピアノ奏者や、ふだんは吹奏楽やオケで指揮者の言いなりで演奏しているとしても、時としてソナタなどをひとりで独奏する楽器奏者もいるのです。
こういう人たちにとってみれば、和音や和声の知識、具体的にはコード進行やヴォイシングなどを承知しておくことは必須であり、楽曲の分析にも役立って、それでこそ演奏に説得力が出るものですよ。
なお、ポップスやジャズを演奏するならコード進行の話をするのは普通です。
以上です。