改めて大流行したのは、サッカーのワールドカップ予選で日本チームのサポーターが歌ったことから。翼を持って世界へ羽ばたけという願いを込めた歌。最初のヒットはフォークデュオの「赤い鳥」が「竹田の子守唄」のB面で吹き込んだもの。若者の夢を目指して飛び立つ気持ちを描いた歌詞と明るいメロディが受けて教育現場でも盛んに用いられた。 フォークがメッセージ性の強いプロテストソングとして左翼系の若者に歌われていたのは、その数年前までのこと。この歌が出た頃のフォークソングには、もはやそういう性格は無くなっていた。 なおプロテストフォークとして流行っていたのは、「血まみれの鳩」「幻の翼」「チューリップのアップリケ」「山谷ブルース」「友よ」など。海外の作品としては「花はどこへいった」「風に吹かれて」「時代は変わる」「悲惨な戦争」など ちなみに当時の極左学生のアイドルは高倉健。彼らは理不尽な敵と命をかけて戦う東映のヤクザ映画が大好きでしたっけ。不思議でしょ。