まあ考え方はいろいろだからね。 どれも一方的に否定するつもりはない。 ただ、一方的にバカげていると一蹴するのにはちょっと同感できない。 全面的に養子案に同意するわけじゃないが、ディベート風に賛成の立場から 考察すると、養子をとる宮家が現れるかどうかは天皇家に男子がいないから、 とただ忖度して出ない、と考えるのは短慮すぎだと思う。 むしろ、皇族復帰の男系男子を全員天皇家の養子にする方が天皇家の負担が 大きい。むしろそうした負担を公式な仕事が多い天皇家にかけずに他の宮家に 負担してもらう、と考えれば養子をとることを躊躇はしないと思う。 それと旧宮家の方が歴史が古いのは当たり前。逆に言えば、それだけ今の 天皇家からの系図的つながりが離れている、ということになる。 皇室って、言ってしまえば天皇との血の濃さが重要なわけで、 古くから分家として別れた名家の家系の宮家より比較的最近生まれた宮家に 養子入りして天皇位を継ぐ候補者となることは少しもおかしくないと思うが。 江戸時代の徳川幕府だって、家康存命ないしは死後すぐくらいに立てられた 御三家の他に、吉宗の時代には御三卿って作られており、家格の上では 御三家の方が上だけど将軍位の候補者としては少なくとも御三卿を軽んじて はいない、11代の家斉なんていい例で、本家筋の家系が断絶した後 御三卿の一橋家から将軍になっている。 おっしゃっている案も絶対的に悪いわけではない。 ただ養子先を天皇にするのは天皇だけの負担となるのはいいとは言えないし、 ましてや秋篠宮を一律に天皇の養子にする必然性はないと考える。 そこまで形式的に同じにする意味はないんじゃないかな。 過去の天皇家の譲位で別家の人物を登用した場合でも、候補者全員を 同じ宮家に養子に出すなんてことはしていない。 敢えて言えば、候補者を猶子にするなどは行なっていたけど、それは当時 一夫一妻でなかったこともあって、多くの親王がいた頃の話。 今みたいに候補者が多くない状況でそこまでやる必要は感じない。 そもそも次代の天皇位に就く予定の皇嗣秋篠宮だって、今上天皇の養子に していないじゃん。今「皇太弟」って概念がないんだよ。 れっきとした別宮家の当主。