｢後置修飾｣という言葉の意味を、ちゃんとわかっていないと思います。 ｢後置修飾｣とは、後ろに置いて修飾することで、 中学範囲だけでも、細かく分ければ次の７種類があります。 参考のために８種類目も付け加えます。 ｢これは青い目をした猫です。｣は、①③⑤⑧の ４通りが可能です。 ①前置詞を含むかたまりが、後ろから名詞を修飾 【例】a cat ←修飾← with blue eyes ＝青い目の[青い目を持っている]→修飾→猫 【文】This is 〔a cat with blue eyes〕. ＝これは〔青い目をした猫〕です。 ②不定詞(to＋動詞の原形)が、後ろから名詞を修飾 【例】some water ←修飾← to drink ＝飲むための→修飾→いくらかの水 【文】I want 〔some water to drink〕. ＝私は、〔飲むための、いくらかの水(いくらかの飲み水)〕がほしい。 ③現在分詞を含むかたまりが、後ろから名詞を修飾 【例】a cat ←修飾← having blue eyes ＝青い目を持っている→修飾→猫 【文】This is 〔a cat having blue eyes〕. ＝これは〔青い目をした猫〕です。 ★have(持っている)という動詞は、 進行形(be動詞＋現在分詞)には使いませんが、 上のような名詞修飾は進行形ではないので、 現在分詞のhavingが使えます。 ④過去分詞を含むかたまりが、後ろから名詞を修飾 【例】the window ←修飾← broken by him ＝彼によって割られた→修飾→窓 【文】Look at 〔the window broken by him〕. ＝〔彼によって割られた窓〕を見て。 ★The window was broken by him.(その窓は彼によって割られました。) との違いに注意！ ⑤関係代名詞(主格)を含むかたまりが、後ろから名詞を修飾 【例】a cat ←修飾← which[that] has blue eyes ＝青い目を持っている→修飾→猫 【文】This is 〔a cat which[that] has blue eyes〕. ＝これは〔青い目をした猫〕です。 ★It has blue eyes.のIt(ただの代名詞)が which[that](関係代名詞)に化けて、連結器になっただけだと思って下さい。 ⑥関係代名詞(目的格)を含むかたまりが、後ろから名詞を修飾 【例】the book ←修飾← that[which] I bought yesterday ＝私が昨日買った→修飾→本 【文】〔The book that[which] I bought yesterday〕 is interesting. ＝〔私が昨日買った本〕は、おもしろい。 ★I bought it yesterday.のit(ただの代名詞)が that[which](関係代名詞)に化けて、連結器になっただけだと思って下さい。 ⑦主語＋動詞が、後ろから名詞を修飾(⑥から関係代名詞を抜いた形) 【例】the book ←修飾← I bought yesterday ＝私が昨日買った→修飾→本 【文】〔The book I bought yesterday〕 is interesting. ＝〔私が昨日買った本〕は、おもしろい。 ★⑤から関係代名詞を抜いた形は、ありません！(高校生の英語では例外あり。) ⑧《高校１年》関係代名詞(所有格)を含むかたまりが、後ろから名詞を修飾 【例】a cat ←修飾← whose eyes are blue ＝青い目の→修飾→猫 【文】This is 〔a cat whose eyes are blue〕. ＝これは〔青い目をした猫〕です。 ★Its eyes are blue.のIts(ただの代名詞)が whose(関係代名詞)に化けて、連結器になっただけだと思って下さい。 ①～⑧は、全部、かたまりを後ろに置いて名詞を修飾しているので、 その修飾の仕方を｢後置修飾｣と呼びます。 現在分詞と過去分詞は、１単語が前から修飾する、 「前置修飾」のパターン(例：the sleeping baby, the broken glass) もあるので、それと区別するために、「後置修飾」という言葉を 分詞の話のときにだけ使う先生がいて、その結果、 後置修飾とは分詞(③④)だけに特有の現象だと勘違いする生徒が 時々いますが、事実は上記の通りなので、気を付けてください。