安全設計経験者です。
まず、質問内容、及び、CE規格・・・と云う言葉から、質問者様は設計、及び規格にあまり精通されていない・・・との仮定で回答してみます。
まず、CE規格(実際にはCE規格という言葉はありません。CEマーキング(自己宣言)のための機械指令、EMC指令・・・等です。)と云うからには、まずは欧州へ出荷するもの・・・ですよね。欧州においては送電方式の関係(中性点の扱い、接地系統の違い)から、漏電ブレーカという概念がありません。EMC指令とも関係しますが、装置の最上位にくるブレーカはノ―ヒューズブレーカとして短絡保護、ノイズフィルタから後の分岐回路に漏電ブレーカを入れ、地絡保護を行うのが一般的です。
次に、ノイズフィルタですが、実際に装置がどれぐらいの対EMC能力(装置がどれぐらいノイズをだしているか、装置がどれぐらいノイズに弱いか?)があるのか?を調査せず、IEC61000系の規格を満足するためだけに選定すると、結果的にかなりコンデンサ容量の大きいノイズフィルタを選ぶことになり、漏電ブレーカーではトリップします。(ノイズフィルタとは、単純にコイルとコンデンサの組み合わせで出来ています。漏電ブレーカではノイズフィルタ内の大きい容量のコンデンサに流れる回帰電流を地絡電流として検出してしまう。)ノイズフィルタと云っても色々なメーカーから各種販売されています。そのノイズフィルターを選定した設計上の根拠は何でしょうか?(極論ですが、白熱電灯しか接続しないようなもの(ノイズを出さないし、ノイズの影響も受けないもの)なら、ノイズフィルターは不要です。)ノイズフィルタ選定においては、そのノイズフィルタでどれぐらいノイズの減衰を目指さなければならないか?を理解する必要があります。
ノイズフィルタがヨーロッパ仕様とのことですが、これはヨーロッパ向けの製品としてIEC61000系のEMC規格を満足させるために選定したもの・・・と云う意味でしょうか?それともCEマーキング(自己宣言)表示のあるノイズフィルタ・・・と云う意味でしょうか?(文面から、どちらの意味か分からないです。) 最近の部品(ブレーカやノイズフィルタ等)にはCEマーキング表示があるのが一般的ですが、これは、その部品を欧州で販売するにあたり、部品単体の性能や安全性について製造メーカが保証を宣言している・・・と云う事であって、質問者様が装置にCEマーキング表示のある部品だけを使ったからと云って、その製品ががEMC指令を満足する製品になる訳ではない・・・ことを御理解下さい。
接地系統や回帰電流・・・については、ここ(知恵袋)で詳細を説明するには無理があります。接地系統の違いによるブレーカ選定の考え方については、ブレーカのメーカ(技術部門)に、地絡電流の大きさについてはノイズフィルタのメーカ(技術部門)に問い合わせれば噛み砕いて説明してくれると思います。
参考になれば幸いです。