補足について いえ、死んではいません。 実はアルクェイドは、ロアに力の一部を奪われた状態でした。 ロア討伐の目的の一部は、これを取り返すためだったのです。 偽直死の魔眼による攻撃で致命的なダメージを受けましたが、 直後に志貴がロアを殺したため、奪われていた力が戻ります。 それで回復に必要な力を得て、何とか復活しきれたわけです。 「妹」というのは志貴の妹である遠野秋葉のことですか？ 彼女は吸血「種」ではありますが、吸血「鬼」ではありません。 TYPE-MOON世界には、血を吸う性質を持つモノが多くいます。 それを総称して吸血種と呼び、吸血鬼はこの一部に含まれます。 死徒二十七祖の中にも、吸血鬼でないモノが何体かいますし。 (異星生物である第五位ORT、第七位の思考林アインナッシュ) 秋葉も、こうした「吸血鬼でない吸血種」の１人です。 メインキャラだと、『Fate』の第五次ライダーも吸血種ですね。 なお、シエルが所属する埋葬機関の討伐対象は吸血鬼なので、 秋葉は彼女が狩る対象にならずに済んでいる、というわけです。 ――――――― 真祖であるアルクェイドは、世界から力の供給を受けることで、 「復元呪詛」という再生・蘇生能力を持っていると考えられます。 志貴が持つ直死の魔眼は、これが通じない殺し方をするため、 アルクェイドは相当な力を使って回復せざるをえませんでした。 作中、かつて真祖狩りをしていたほどの力を持つアルクェイドが、 人間である志貴のサポートを要求した理由の１つがこれです。 ロア戦では、回復やネロとの戦いで力を消耗しきっていた上に、 ロアが持つ偽直死の魔眼の効果でダメージが大きかったため、 復活しきれないほどオーバーフローしたのではないかと。 ＊偽直死の魔眼(通称) 「モノを生かしている部分」を視認する、ロアの特殊能力。 「生物にしか視えない」「点は視えない」など欠点はあるものの、 直死の魔眼と異なり負荷がかからないというメリットもある。 ラストシーンの「無駄なこと」について。 アルクェイドにとって、志貴との雑談ですらそれに含まれます。 アルクェイドはもともと、堕ちた真祖を滅ぼすための真祖です。 必要なときに起動し、役目を終えたら眠りにつく存在でした。 ロアの血を吸ってからも、彼が転生するたびに起きて消去し、 あとの時間はやはり千年城で眠り続けるだけだったのです。 (12世紀に誕生してからの総活動時間は１年未満とされる) そのため、「日常」というものがそもそも初体験であり、 ただの会話、散歩、「人を待つ」というそれだけの行為さえ、 アルクェイドにとってはデート等に匹敵する行為なわけです。