日本の空港の考え方と違う空港の運営を行っているので、時代の逆行では有りません。
日本人は、日本の自国の航空会社を最優先して使うという感覚が非常に薄く
『高いから使わない』という考えが強いです
日本の航空会社が日本人にとって一番高いのは常識
みんなが安いと利用している大韓航空やシンガポール航空ですが、
韓国人にとって一番高いのは大韓航空
シンガポール人にとって一番高いのはシンガポール航空
しかし、しっかりとした国の発展を見た教育を行っているので『自国の飛行機に乗ることに誇りを持っている』国民が多いです。
それに加えて、我々日本人のように『安ければ他の国の航空会社でも使う』人たちが追加の客になるわけです
日本から、シンガポール経由で欧州へ
日本から、シンガポール経由で豪州へ
日本から、シンガポール経由で米国へ
そんな旅行者は沢山居ると思います
逆に、本来なら安価に設定できるJALやANAを利用してシンガポールからJALやANAを利用して諸外国へ
これを利用する人が居ないのは、先にも書きましたように日本人と違う考えを持っている人が多い事と
日本の空港がハブ空港化できていないことに起因しています。
今度はフランスに目を付けてみましょう
フランスのCDG空港からは欧州内のいたるところに便が就航しています。
欧州内のいたるところにある空港がターゲットになっているわけです。
例えば、ドイツの田舎空港→ParisCDG空港→日本
ドイツ人にとって一番高いドイツの航空会社ルフトハンザよりも安くいけるし、乗り継ぎなどなどを考えると時間も変らない
そんな状況です
こういう考えの航空会社が欧州には2社有ります
ルフトハンザドイツ航空
エールフランス航空
この2社はA380の導入をいち早く決定しました。
さて、今度は日本に焦点を当ててみましょう
成田空港・羽田空港は地方の国内線の就航が困難です
●小型機が就航できない
●離着陸枠が足りない
この2点は正直致命的な弱点です
例えば、朝に集中している中国行きの便、昼に集中している欧州行きの便、アメリカ/豪州に集中している夕方の便
小型機で地方から50人を1日3回運んでこれれば便利ですし利用客も増えると思います。
しかし、小型機の定期就航ができない成田、羽田だとどうしても200人乗りを3回という選択になります。
御存知と思いますが、200人乗りに50人しか乗らないのなら、1日一回200人乗りを飛ばすのが常識
これが、朝の便しかないと・・・・夜の米国便まで10時間何しよう・・・・・
これが、昼の便しかないと・・・・朝の中国便まで20時間何しよう・・・・・前泊か・・・・・
こうなってしまいます
今度は韓国の空港に目を向けてみましょう
韓国の航空会社はインチョンをハブ空港とし、日本の地方空港に毎日定期運行を行っています
日本人は地方空港から韓国を経由して海外に行けるわけです
それも、前記しましたように第三国の航空会社である為、日本の航空会社より安い値段設定をしていいわけです。
成田、羽田に出るよりも便利な韓国の空港を利用して、更に安ければJALやANAの利用客が減ってもお構いなし
となると、大韓航空・ASIANAなどは今後も大型機を就航させても利益が出せる体制を築いているわけです。
これは国が主体となって旗振りを行わなければ絶対に成功しない手段ですが
今の日本では、マスコミはJALを潰そうとし、助けようとする国を叩くという構図が成立しています。
ここまで書けばわかると思いますが、ダウンサイジングとは国策が失敗して他国に利用者を奪われた国の航空会社が行う行為です。
当初の計画通り成田空港が今の2~3倍の規模を誇り、日本国内どころか韓国、中国の地方空港にすらJALやANAが就航していればダウンサイジングは必要なかった可能性が高いです。
むしろ日系の航空会社のA380塗装が見ることができたでしょう