いや、仰るように、「無いことの証明」は、俗に「悪魔の証明」と言われて、論理的には難しい、普通には無理だとされている訳です。 だから、「文字が無かった文明」みたいな場合でも、多くは厳密には「残せなかった」とか「見つかっていない」みたいな表現をする場合が多いと思います。 実際、いくつかの文明では、当初「文字が見つからない」みたいな部分から「木簡」などが見つかって、「文字を持っていることが証明された」場合もあります。 だから、文明によっては、「解読されていない文字様の記号」しか発見されいない場合、「明らかな規則性」とかが認められていれば「未解読の文字」とも解釈されますが、「ただの模様ではないのか？」と解釈されているものもあります。 日本でも「ヲシテ」など「神代文字」と言われるものがいくつかあり、まあ「ヲシテ」は江戸時代以前の考古物からは発見されないので「ニセモノ」とされていますが、逆に「古墳」などから見つかる「模様様のもの」は「文字ではないのか？」という意見はありますよね。 ともかく、「文字が見つかっていない文明」でも、「数を伝える方法は見つかっている」みたいな場合もあります。 恐らく、地方から中央に、「穀物の出来高」などを知らせる、ロープの結び目みたいなものが発見され、解読されている例もある訳です。 他にも「エフタル」は文字を持たなかったとはされていますが、「言語」は明確に持っていた訳で、彼らの言葉を「翻訳」した文書は見つかっている訳です。 そもそも「遊牧民族」は、高い文化を誇りながら、彼らの「都市」なんかもほとんど見つかっていない、王墓とかも砂漠に埋没している状態で偶然見つかるなど、痕跡を見つけるのは難しい訳です。 ただ、紙はもちろん、木も粘土板も無い中で、「金属板に文字を刻んだが、貴重なので一時のメモとして使った後は再利用した」みたいな文化が見つかるかもしれない、まあいい加減な思い付きですけれどね。