「wrong IP」というエラーメッセージがWi-Fi環境でのダウンロード時に表示されるようになり、静的IPアドレスの設定で回避できたとのことですが、この現象は最近になって発生しているとのことで、いくつかの可能性が考えられます。
考えられる原因
GoogleドライブやDropbox側の対策
近年、VPNやプロキシ経由での不審なアクセスを防ぐためのセキュリティ強化が進んでおり、一部のIPアドレス(特に動的IPや共有IP)がブロックされることがあります。
GoogleやDropboxが一部のISP(プロバイダ)や特定のIPレンジを一時的にブロックすることもあるため、IPが頻繁に変わる動的IP環境では「wrong IP」エラーが出る可能性があります。
ISP(インターネットプロバイダ)の挙動変化
一部のISPがCGNAT(Carrier-Grade NAT)を導入することで、複数のユーザーが同じグローバルIPアドレスを共有する状況が増えています。
これにより、GoogleドライブやDropboxが「不審なアクセス」と判断する可能性があります。
最近になってISPのIP割り当て方式が変更されたことで、このエラーが発生しやすくなった可能性もあります。
Wi-Fiルーターやネットワーク機器の設定変更
Wi-Fi環境特有の問題として、ルーターの設定が変更され、DNSやIPアドレスの割り当て方式が影響している可能性があります。
たとえば、IPv6が有効になっていると、特定のダウンロードサイトで誤判定されるケースもあります。
企業ネットワークやセキュリティ対策
会社のネットワークでは、社内のファイアウォールやプロキシ設定が影響している可能性もあります。
セキュリティ対策として海外IPの制限や、特定のプロトコルをブロックする仕組みが導入された場合、GoogleドライブやDropboxの通信が不安定になることがあります。
静的IPアドレスで解決した理由
動的IPでは頻繁に変わるIPがブロックされてしまうが、静的IPにするとその問題が回避された可能性があります。
これは、GoogleドライブやDropboxが「頻繁に変わるIPアドレス=不正なアクセス」と誤認しているためと考えられます。
取引先でも同じ現象が起きている理由
もし複数の企業で同様の現象が発生している場合、ISPの仕様変更や、クラウドストレージ側の対策強化が原因である可能性が高いです。
特に、大手のプロバイダがCGNATを導入し始めた場合、多くのユーザーに影響が出る可能性があります。
今後の対応策
ルーターの設定を確認
IPv6を無効にする
DNSサーバーをGoogle(8.8.8.8 / 8.8.4.4)やCloudflare(1.1.1.1)に変更
ISPに問い合わせ
最近のネットワーク仕様変更がないか確認
GoogleドライブやDropboxの設定確認
セキュリティログを確認して、自分のIPアドレスがブロックされていないか確認
VPNを試す
もしVPNで正常にダウンロードできるなら、ISPやネットワークの問題の可能性が高い
まとめ
最近になってGoogleドライブやDropboxで「wrong IP」エラーが出るケースが増えているのは、プロバイダのIP割り当て方式の変更(CGNATなど)や、クラウドストレージ側のセキュリティ強化が影響している可能性が高いです。
静的IPアドレスにすることで回避できたのは、「頻繁に変わるIPがブロック対象になるのを防げたから」と考えられます。
もし今後も不安定な場合は、プロバイダやGoogle・Dropboxのサポートに問い合わせて、仕様変更があったか確認するのが良いでしょう。