月光冠は内側が青や紫で外側が赤、月暈は肉眼ではほとんど白く見えますが内側が赤で外側が紫です。
月光冠と月暈には似ている点もいくつかありますが、発生要因や見え方などが異なります。
まず、発生要因の違いについてですが、月光冠は雲を構成する水滴により、月の光が回折(光が障害物の裏側に回り込むように進む現象)することで発生する現象です。
一方、月暈は雲を構成する小さな氷の粒子(氷晶)内で、月の光が屈折することによって起こる現象を指します。
次に、見え方の違いについてですが、月を包み込むような光の輪が見て取れるのが月光冠です。
一方、月暈は月を囲むリング状の光が特徴です。
月の周りを包み込むように、縁かもしくは青白い光が円状にうっすら見られる現象を「月光冠」と呼びます。
場合によっては、赤(外側)と紫(内側)の光の輪が現れ、月の周りに虹が架かったように見えることもあるといいます。
「光冠」は「光環」と書くこともあり、太陽の光でも同様の現象が見られることがあります。
月光冠は、月に薄い雲がかかったときに見られることが多いとされています。
月の周りをふちどるように、白い光の輪がうっすら見られる現象を「月暈」と呼びます。
肉眼ではほとんど白く見えますが、実際には赤(内側)と紫(外側)で形作られた虹のようになっているため、「白虹」(しろにじ)という別名もあります。
月光冠と同じく、月に薄い雲がかかったときに見られることが多いようです。また、太陽の光でも月暈と同様の現象が見られる点も、月光冠に似ています。
また、月暈の大きさにはいくつか種類があります。親指を月の中心に合わせた際に、小指が月暈と重なる角度が半径約22度であれば「内暈」、それより大きい半径約46度になると「外暈」と呼びます。