結論から言うと、英語の文脈では「あなた」と「あなたの経験を持った人」は同一人物を指しています。 英文の構造について I welcomed the news that you’re joining our department. We really need someone with your experience. 1文目では「あなたがうちの部署に参加することになった」というニュースを歓迎していると述べています。 2文目の「someone with your experience（あなたの経験を持った人）」は、1文目で「あなたがうちに来る」と言っているその「あなた」のことを指しています。英語では、このように同じ相手を指す表現が連続するときに「someone with your experience」のように言い換えることがよくあります。 日本語にすると若干違和感が出る場合がありますが、文脈としては「あなたのような経験を持つ人はうちの部署にとってとても必要だ」という意味です。 日本語の文章との比較 私は、あなたが私たちの部署に参加するというニュースを歓迎しました。 私たちは、あなたの経験を持った人を本当に必要としているのです。 この日本語文だと、前半で「あなたが来る」というニュースを歓迎したあと、後半で「(うちの部署は)あなたの経験を持った人を求めている」と続いています。両方とも“あなた”を指しているのに、「あなたの経験を持った人」というフレーズだけ読むと、ちょっと別人のように読めるかもしれません。 しかし英語の原文の意図としては、両方同じ「あなた」のことです。 • 前半：あなたが来てくれるのを歓迎している • 後半：あなたのような豊富な経験を持つ人物こそ、部署が求めていた存在だ という流れです。 「with experience」について someone with your experience • 「with ～」は「～を所持した」「～を備えた」という意味です。 • 「someone with your experience」とは、直訳すると「あなたが持つような経験を備えた人」という感じになります。 • ネットなどで「with experience = 経験（が蓄積する）と共に」と書かれていても、そこはあくまで英語の前置詞の「with」の基本イメージを説明しているに過ぎません。日本語に直訳すると不自然になりがちです。 ここで言いたいのは「経験を持っている（= experienced）」ということであり、日本語にするときは「経験豊富な」や「経験をお持ちの」という訳が自然です。 まとめ • 「あなた」と「あなたの経験を持った人」は別人ではなく、同じ人を指しています。 • 「someone with your experience」は「あなたのような経験を持っている人」という意味。英語では相手を指す言い方を変えて、同じ内容を繰り返し強調することがあります。 • 日本語では「あなたが来てくれることを歓迎しています。あなたの経験を活かして、ぜひ力になってほしい」くらいにまとめれば、自然に伝わると思います。