股関節が痛くなるには何らかの「切っ掛け」がありますね。
運動・作業・同じ姿勢が長時間続いた・冷えたなど。。
それら外的要因以外では何らかの股関節疾患ですが、早々に急に症状が出るとは限りませんね。
私は先天性股関節脱臼からの二次性変形性股関節症による骨切り術・人工股関節置換術の経験者です。
長年やってきた股関節のリラックス方法で有効だったものです。
どれが効くかはやってみなければ分りませんので、是非お試し下さい。
●股関節のリラックス方法
【1】~【3】は人工股関節全置換術(THA)手術入院中に理学療法士から教わったものです。
【1】マッサージは指2~3本を筋肉の束に引っ掛けて、(力は入れずに腕の重さで)ゆっくり軽く引っ張り、3~5秒間維持し、それを1箇所で3~5回程度繰り返します。 色々な部位を触ってみて下さい。
仰向けに寝て膝を両手で抱えて胸側に引き寄せて円を描くようにゆっくり廻すと凝っている部分が判りやすいです。
特に太ももの裏(=ハムストリング)とお尻にかけては充分におやりください。
散歩・運動中などに筋肉の凝りを感じたらその場でやると速効です。
血液循環が良くなり筋肉の柔軟性回復には大変効果ありです!!
【2】お尻の下にボールをおいてのゴロゴロ・マッサージです。
①仰向けに寝て両膝を立てて、ボールをお尻の筋肉の下に置き、お尻をゆっくり前後左右に動かします。
②うつ伏せに寝てボールを股関節の前・太もも~膝上まで同様に。
「イタ気持ちいい」感じで、毎日でもお勧めです。
一番のお勧め用具は、凹凸なく、シンプルに丸いだけの「トリガーボール(マッサージボール)」(ネット通販でもあり)病院のリハビリでも使用されています。 あるいはゴルフボールでも可。 注)100円ショップのテニスボールはパンクします。
【3】「マッサージガン」(=筋膜リリースガン)というのがあり、私も人工
股関節手術後にネット購入しました。1台1万円前後で色々あります。
担当の理学療法士も自分用に持っていると。
ピストル型の手持ち式マッサージ器(充電式)で振動によって筋肉をほぐす
ものです。先端につけるアイテムは色々ありますが、私は硬質スポンジの
丸形のもの1個で全てOkです。
【4】エレキバンが効きます。5日間程度貼って下さい。
痛む部位を指で押して「イタ気持ちいい」部位にピンポイントで貼ります。
私の経験からですが、股関節痛に効く「ツボ?」で、ふくらはぎの下部にエレキバンが有効です。(エレキバン歴41年、股関節痛が随分助けられました)
部位は、くるぶしの内側・外側の骨づたいに指を上げてゆくと、ふくらはぎのところで止ります、その少し下の部分。骨と筋肉の境目です。
永久磁石ですからいつまでも使えますし、貼り替え用シールは別会社各社から販売されています。
【5】ジグリング=貧乏揺すり は、血流を良くしますので大変お勧めです。
近年ではジグリングによるストローク運動が、筋肉の緊張緩和や血行促進、神経痛など痛みの緩解等にも効果的であることがわかってきています。
関節液は重力の影響で関節包下部に滞っているので関節を動かすことで行き渡ります。縦方向だけでなく、膝を開いたり閉じたりの横方向や、立って膝と股関節をやや深く曲げて骨盤を円を描くように回すのもいいですよ。
特に歩き出す前や椅子から立ち上がる前に行なうと、その初動の痛み=「運動開始時痛」の軽減・解消になります。 これは股関節を包んでいる関節包の中の関節液(潤滑剤役)の循環を良くします。
【6】仰向けに寝て床に脚を伸ばし、かかとを支点として足首を内・外にゆっくり大きく振り大腿部・脚全体を揺らして下さい。 血流が良くなり脚全体と股関節のリラックスになります(=ワイパー運動)。 次に片脚を上げて足首を前後左右にグルグル回しで柔軟性回復・・とても重要です、転倒防止にも。
【7】湿布、バンテリンやフェイタスなどの鎮痛消炎剤の塗布や、ご自分でのマッサージも血流を良くしますので効果ありです。
特にお風呂の湯船の中での軽めのマッサージはお勧めです(温めの温度で)。
【8】寒い時期の股関節の冷えは筋肉が緊張して硬くなり痛みに繋がりますので「使い捨てカイロ」をズボンの前・後ろポケットに入れて(または貼って)、サンドイッチ式に挟むと効果ありです(低温火傷にご注意)。
私の冬季の通勤必須アイテム・・お勧めです!!
筋力があっても柔軟性が低下した筋肉は充分に力を発揮出来ません。
運動とストレッチ、そして「ほぐし」を合わせて行うと、柔軟性のある強い筋肉となり股関節の可動域も確保されます。
関節のうち、股関節・膝関節・足関節は3大関節で、体重を支える「荷重関節」と呼ばれ、連鎖しています。このどこかが悪くなると、他の部位が補い、それが負担になると「庇い痛」となります。
股関節疾患者にとって、体重管理と筋力維持・増強はどの段階でも一生ものです。「痛みとうまく付合って行く」ことが大切です。
どうかおだいじに。