参考程度に聞いて下さい。
画像の明細で示されている「評価損益」は、投資信託会社や証券会社が計算する「取得価格(個別元本)」と「現在の基準価額」に基づくものであり、**あなたが実際に入金した合計金額(現金ベースの総投資額)とは必ずしも一致しない**ことが、今回の混乱の原因です。
以下で詳細を説明します。
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**評価損益の算出ロジック(明細上の計算方法)**
- 明細には「個別元本」や「取得単価」、「基準価額(1万口当たり)」が表示されています。
- 証券会社は、購入時点ごとに「何口当たりいくらで買ったか」を平均化した「個別元本」を計算しています。
- 今回の例では、「取得単価(1万口当たり)」と「基準価額(1万口当たり)」から計算すると、
- 保有口数×取得単価(換算した1口あたり取得価格)で求めた取得総額:約260,509円
- 保有口数×基準価額(1口あたり)で求めた評価額:約387,750円
この差額が127,241円となっており、これが「評価損益」として表示されています。
つまり、明細で見る評価損益(+127,241円)は、「このファンドの税務上・会計上の取得原価」に対してどれだけ増えたか、ということを表しています。
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**なぜ実際に入れた350,000円と乖離するのか?**
1. **個別元本と実際拠出額は異なる場合がある**:
配当再投資、スイッチング、信託報酬の控除、購入手数料の扱い、過去の積立頻度やタイミングにより、ファンドが計算する「個別元本」は必ずしもあなたが財布から出した現金総額とイコールになりません。
結果的に「個別元本に基づく評価損益」と「実際の現金投入額と現評価額の差」は異なる数字になります。
2. **NISA口座内での扱い**:
積立NISAでは、購入時点での基準価額をもとに個別元本が計算されますが、もし何らかの理由(例えば年をまたぐ、配当再投資、値動きの都合)によってファンドが算出する平均取得価額があなたが実際に拠出した資金より低い(または高い)値になってしまうことがあります。
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**具体的な質問への回答**:
**①「2024年の投資額350,000円に対して、売却時に387,750円になると、利益は37,750円ですよね?」**
はい、実際にあなたが現金で投資した額350,000円と、解約時に受け取れる額387,750円を比較すると、実質的な「手元資金ベースの利益」は約37,750円となります。
**②「評価損益+127,241円と出ているのに、実際は+37,750円程度なのは変ではないか?」**
一見変に思えますが、これは「評価損益」が「個別元本」という会計上の取得原価を基準に計算しているためです。
個別元本は、証券会社が内部的な計算基準(購入時点の基準価額に基づく)で算出したもので、あなたが実際に出した現金総額とは異なります。
したがって、評価損益=+127,241円は、あくまでその計算基準上の話であり、あなたの純粋なキャッシュアウト(350,000円)から見た利益とは別物です。
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**まとめ**:
- 「評価損益(127,241円)」は個別元本と現在価額との差であり、証券会社の内部的な取得コスト基準に基づく数字です。
- 「実際の投資額350,000円」から見ると、現在387,750円なら約37,750円の利益が「実質的なあなたの増えたお金」です。
- この乖離は、投資信託の取得原価計算方式や分配金再投資など複数の要因で生じます。
- 特にNISA口座の場合は非課税扱いになるため、税計算上の個別元本と実際の拠出額との差が混乱のもとになることがあります。
以上がクリアな説明となれば幸いです。