宝永の大噴火は1707年から1708年にかけて起きた富士山の大規模な噴火です。この噴火では、富士山の山頂ではなく、標高約2,500mの中腹から噴火が起きました。その理由は以下の通りです。 ・富士山は成層火山であり、マグマが地下深くから上昇してくる際に、途中で一時的に溜まる「マグマ溜まり」が存在します。宝永の大噴火ではこのマグマ溜まりが破裂したため、中腹から噴火が起きました。 ・マグマ溜まりは富士山の山頂直下ではなく、やや斜めの位置にあります。そのため噴火口は中腹に開きました。 ・マグマ溜まりの位置は火山活動の度に変わるため、富士山の噴火の火口位置は一定ではありません。宝永の大噴火の火口は現在の富士山本宮口となっています。