SLブームの時代は、学生の身近なところに「暴力」が存在していたので、みなさんわりと血気盛ん。場所取り争いの激しかった有名撮影地では、トラブルになると三脚をゲバ棒代わりに殴り合ったという伝説も残されています。
ブルトレブーム当時の小学生どもの無法ぶりは、今の迷惑撮り鉄の比ではありませんでした。ホームから線路内に降りるとかも平気。白線がどうのってレベルじゃなく、ホームから線路側に盛り上がるようにして撮影してたもんです。当時の駅員は列車到着のたびに「そこの子供下がれ~!」と叫んでたりしました。阿鼻叫喚でした。私はその世代のほんの少し上ですが、あの頃の悪いイメージのせいか、長年「ブルトレ」というものを好きになれませんでした。
ただ、当時はそんな事がマスコミ発信に乗っかる事は多くありませんでした(さすがにブルトレブームの方は「子供が深夜に駅にいる」みたいな事で問題化してニュースに取り上げられたりはしましたが)。デジタル時代と違ってフィルムは貴重でしたから、「そんなしょーもないもん撮るのは無駄」という感覚がありました。動画はもっと。8ミリ(ビデオじゃないですよ、ムービーの8ミリね)でも撮影時間が限られてますし高価でしたから、つまらないものを撮ってる余裕はありませんでした。今から思えばもったいないですが、列車だって最後まで撮ってない(先頭だけ撮って2~3両流したら撮影止める)人がいたぐらいです。
誰も記録して来なかったような、ある意味「世の中のしょーもないトラブル」がおいしい飴玉になっちゃったのは、動画撮影が簡単になって動画サイトってものが出来上がったせいでしょう。今までだったらただ流れていっただけの光景が記録され、公開されるようになって、顕在化したって事です。
「顕在化」しただけであって、存在していなかったわけではありません。その点は質問者さんの認識で合っていると思います。