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「400人中最後まで特攻に抵抗した6人の予備学生」のエピソード ・5月になると戦局が切迫し、特攻兵器である人間魚雷「回天」への志願が募られた。特攻兵器には、戦闘機に爆弾を積んだ空中特攻の神風特別攻撃隊、モーターボートに爆弾を積んだ海上特攻「震洋」、さらに大型魚雷を転用して人間魚雷とした水中特攻「回天」などがあった。「普通の兵法では戦局は開かれない、もはや水中特攻しか残っていない。国のために身をささげる覚悟がある者は前に出ろ!」と言われた。その場がしんとなった。しかし、大木神父は「これだ!」と思ったという。神父になれないなら天国に行くんだと、本気で志願した。 ・400人のほとんどが志願した。しかし、6人のみが拒否し続けた。「この6人は志願したわれわれよりも偉大だったと思います」と大木神父は言う。「どうしてそんな非国民的な態度を取るんだ。貴様らそれでも日本人か!」と言われ、殴られ蹴飛ばされた。毎日、毎日倒れてもそれがずっと続いた。顔がボールのように腫れ、丸く膨れ、白目は紫になっていた。「しかし、彼らは『平和日本の再建のために生き残らなければなりません』と言って屈しなかった。1945年5月の時期に『平和日本の再建のために生き残る』という言葉を使ったんですよ。そして最後まで拒否を通しました。本当に偉い人たちだったと思います。毎晩やられても彼らは信念を通した。特攻隊などで命をささげるのは意味がないと確信を持っていました」制裁が3カ月続き、8月4日に「お前たちは海軍にふさわしくないから帰れ」と言われ、部隊を罷免された。「でも、非国民扱いで帰る場所も行く所もない。故郷にも帰れなかったでしょう。彼らはどうなったのか全く分かりません」 ・もう一つは、400人中最後まで特攻に抵抗した6人の予備学生のことだ。「彼らは本当に偉かったと思います。『平和日本の再建のために生き残ります』と言って最後まで特攻を拒否し続け、除隊した6人があれから平和のためにどのように生きていったのか知りたいと、70年間いつも心のどこかで気になっていました。名前も分かりません。ただ『海軍潜水学校6期予備学生大竹潜水学校入隊400人のうち6人』、それしか手掛かりはありません。誰か調べてくれないでしょうか」強制でも、その場の空気でも、そして信仰でもなく、特攻を拒否し続けた彼らを支えたものは何だったのだろうか。 戦争経験者に聞く戦後70年(5):特攻兵器人間魚雷「回天」隊員からイエズス会士へ 大木章次郎神父の信仰と倫理と戦争① https://www.christiantoday.co.jp/articles/16231/20150812/70-years-wwii-5-oki-shojiro-1.htm 戦争経験者に聞く戦後70年(5):特攻兵器人間魚雷「回天」隊員からイエズス会士へ 大木章次郎神父の信仰と倫理と戦争② https://www.christiantoday.co.jp/articles/16776/20150812/70-years-wwii-5-oki-shojiro-2.htm
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