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光る君へで、一条天皇が崩御し、三条天皇が即位する事になりました。ドラマの中で三条天皇はやる気に満ちていましたが、政治の実権は天皇には無いことを知っていながら、そんな気になるのでしょうか?

ドラマ | 日本史1,005閲覧

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回答(5件)

まずこの時代は皇族は金持ちのパトロンを持たなければ暮らしていけません。公地公民制が崩壊して百年、朝廷からは生活費が支給されないからです。 天皇や皇族は朝廷予算ではなくて、有力貴族の「公式スポンサー」によって養われていました。 公式スポンサーが付くのは天皇と有力上皇、東宮や将来の天皇候補です。 それ以外はあばら家に住んで娘に売春させて暮らすしかないのです。 だから自分のため、自分の子どもたちのために天皇にならなければならないのです。 これが少し後の後三条天皇になると「天皇・皇族はひ弱な花ではいけない。自ら収入源を得て自立しなければいけない」となります。その想いは院政として結実します。

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41話の予告でもあるように(また史実でもあるように)、三条天皇は践祚されてすぐに道長に、政務の決裁権が無い関白就任を促しています。 最もらしい理由をつけられて、関白就任は取り下げとなりますが。 大体どの文献でも、「三条天皇は親政を望んだ」とありますが、ご質問者様がおっしゃる通りに平安時代のこの当時でも天皇に実質的な政務は出来ませんので、あらゆる官職(特に左大臣・右大臣・内大臣)に内戚や近親者を置く事にやる気を見出していたのです。 本編では後一条天皇までの2〜3話くらいの出番でしょう。

道長は三条天皇の叔父でしかないので、そんなに強い立場ではなかったのかもしれません。 三条天皇は当時としては即位が年齢的に遅く東宮の期間が長かったので政治のことをあれこれ考えていたのでしょうね。 しかし道長は一条天皇に聞こえる所で一条天皇の崩御の卦が出ているなどと言わせたりしてかなりの人なので三条天皇のような純朴?な人は太刀打ちできなかったのかなと思います。

平安時代に「政治の実権は天皇には無い」というのは、日本史の教科書にもそう書いてあるし、我々はみんなそう教えられて単純に信じこんでいましたが。 「光る君へ」のドラマをここまで見ていたならば、必ずしもそんなことはない、というのが分かったはずです。 この時代の天皇には、まだそれなりの発言権と、最終決裁権を持っていて、必ずしも藤原氏の言いなりではなかった様子がしばしば描かれていますよね。 関白も大臣もあくまで「天皇を後見する」「天皇の政治を補佐する」というタテマエで政権についているんで、天皇を無視して何でもやっていいってわけにはいかない。天皇の顔を立て、天皇を納得させながら上手く政治をやっていかなきゃいけないんです。 今週崩御した一条天皇だって、しばしば左大臣道長の方針に反対して、暗闘していたじゃあないですか。左大臣道長と微妙に立場が違う右大臣顕光(宮川一朗太)が、脇から天皇に接近して恣意的な人事を発令させたり、なんて事件もありましたし。何より、皇太子決定については死の直前まで一条帝と道長は対立していました。 そんなに単純な話ではないんです。これは時の天皇と時の関白との力関係などにもよりますが。何といっても天皇は天皇です。その気になったら、強いんですよ。やる気を出せば。 思い出してください。 三条天皇の兄・花山天皇(本郷奏多)は、即位するや否や「陣の定を停止する、意見は蔵人頭(藤原義懐、高橋光臣)を通じてしか受け付けない」と言い出します。 つまり「天皇親政」を宣言したわけです。 そして「荘園整理令」つまり藤原氏ら貴族の持つ荘園を取り上げて力を削ごう、という政策を実行しようとします。結果は抵抗にあい、藤原兼家(道長のオヤジ)を中心とした陰謀により、退位に追い込まれるわけですが。 三条天皇は、花山天皇の弟です。当然、即位したら花山のように、天皇の権力を回復しようと意欲満々なんです。なにしろ、この歳まで待たされたんですから。 道長は叔父ではありますが、距離がかなりある、はっきり言って疎遠であり、道長が早く自分を退位させたがっている、自分の孫の幼児(敦平親王)を天皇にしたがっている、ということを認識しています。「そうはさせるものか」と手ぐすね引いているんです。兼家の息子道長を退け、兄の仇を討つ、やる気満々なのは当然です。 手段は、ないわけではありません。藤原氏全体を敵に回すのではなく、上手く分断させる、つまり、道長と系統や立場が違う者を取り立てて、競合させることです。 先週までは、道長の異母兄、春宮太夫の道綱(上地雄輔)を取り込もうとしてましたよね。道綱は迷惑そうでしたが。こいつは権力闘争とかには最も向かない男です。 ならば、次は誰? ここで注目なのが、三条の息子(敦明親王)の嫁の父、右大臣顕光、あたりではないかと私は睨んでいます。

詳しくご回答くださり、ありがとうございます。とても分かりやすくて、理解が進みました。 ちょっと質問の書き方が悪かったのですが、本当にお尋ねしたかったのは、、、 ドラマを観ていて、登場人物の心理は本質的には現代人と何ら変わらないと感じたりします。例えば敦康親王が「父の苦労を見てきたから天皇にはならなくても良い」みたいな事を言ってましたよね。 決して生活していけないわけでは無いから、そういう達観した考え方になる(天皇になる事に執着しない)親王もたくさんいるんじゃ?と思い、お尋ねしました。 拙い文章で申し訳ありません。

そりゃ「天皇」になれば一応は日本の政治の最高権威者ですからね。 一条天皇の時のように、まだ幼い段階では摂政などの言うままになるかもしれませんが、一応成人した場合は関白であっても、天皇は天皇ですから。頑として家臣のいう事を聞かなければそれで通るかもしれませんね。 まあ、最初は誰だって「やる気満々」のなりますよ。 その後どうなるかはお楽しみ、っ感じ・・・・