当時たけしには信頼している雑誌記者(石垣利八郎)がいましたが、この人物がフライデーに買収され、たけしに内緒で勤務先の所属変更をし、たけしには相変わらず以前の所属であると偽って情報を入手し、たけしの意に沿わない写真や記事をフライデーに提供していました。
何も知らないたけしは、立て続けにフライデーに家族のプライベート写真が掲載されることをいぶかっていたところへ、当時付き合っていた愛人女性(一般の専門学校生)から電話を受けたのでした。女性は所属も名前も名乗らない男から暴力的な取材を受け、怪我を負わされた挙げ句、その男は自宅まで押しかけてきてインターフォンごしに暴言を吐いたとたけしに訴えました。
この「男」とはすなわち、かつてたけしが信頼していた記者本人でしたが、たけしはこの時点ではそんなことは知りません。きっとフライデーの記者の誰かだと思い、講談社に電話し、女性に怪我を負わせた人物について話し合おうと打診したのですが、フライデー側はのらりくらりと躱してたけしを怒らせました。裁判記録を見た限り、、講談社側がたけしの襲撃を誘発し、暴行に関しても、故意に誘った形跡が伺えますが、それでもたけしが講談社に大勢で乗り込み、暴力をふるったのは事実であり、たけしは逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けました。しかし女性に怪我(全治2週間)を負わせた記者も起訴され有罪となり、罰金刑を受けけています。またフライデー側も裁判官に苦言を呈されています。
(参考までに)東京地検の冒頭陳述
1 A子(愛人女性のこと)の登校に取材を試みたが、
拒否されたため駐車場の自動車後部に腰部を押し付け2週間の傷害を負わせる。
近くにいる学生が助けたが、校内まで入ってきてA子の呼び出しをする。
同日、石垣はA子の自宅前でたけしとの関係について大声でなじった。
その際に「売春婦」とも言っている。
なお、事件直後のたけしの記者会見の模様は下記です。
質問)茶の間のアイドルとして社会に与える影響が大きいが、事件を起こした今の気持ちは?
(たけし)茶の間への影響という事だったら、親は子や家を守り、俺の場合は愛人もいた。それを守っただけで、その行為に対しては悪いとは思っていない。暴力や集団だった事が悪いとしたら、それはそれで親が子供に言うべきであって、あれはたけしが悪いんだと言えばいい。俺の行動が子供に悪影響なんてのは問題として次元が違う」
(質問)謹慎後すぐに芸能活動を再開しているが、結果的には社会的な反響を起こしたが。
(たけし)芸能人だから仕事をくれれば行く、要らないといわれればいかないだけ。
(質問)(襲撃事件を)悪いこととわかってやってしまったというが、自制は出来なかったのか。
(たけし)暴力は悪い、悪い事は悪い。ただやらざるを得なかった状態があったわけで、だから警察とか法律がある。
(質問)たけし擁護論は計算通りか。よくぞやってくれたという声もあるが。
(たけし)俺の味方が一杯いるからやったんじゃない。あくまでも自分の為で俺自身の問題。俺のプライドを守る為に個人でやった事。俺は大塩平八郎じゃない。
(質問)茶の間で今回の件でお母さんたちが子供にどう説明していいか困っているという。そういう人たちに対して言葉は?
(たけし)さっきも言ったように自分の身は自分で守らなきゃいけないんだけど、守る方法として、家庭のお父さんとして、こういう守り方はよくないと…。たけしも自分の大事なものを男として守ろうとしたんだけど、その守り方を失敗したんだ、と言えばいい。それでわかんなきゃそのガキがバカなんだ