肘折は大体の宿が組合所有源泉を組み合わせて使っていまして、その他に自家源泉を持っている宿が数軒と共同湯の上ノ湯が上ノ湯源泉を使っており、一回行って堪能するのであれば自家源泉を持っている「松井旅館」「若松屋村井六助」「三春屋本館」のいずれかに宿泊して「上ノ湯共同浴場」「肘折いで湯館」「黄金温泉カルデラ温泉館」の3つに日帰りで行くと殆どの湯を堪能出来ます。黄金温泉も肘折温泉の一部で、ここには天然の炭酸泉がありますが非常に温度が低いので全身は入ることが出来ません。
宿単体で見た場合には、肘折で一番の湯は「若松屋村井六助」の小さい貸切風呂の自家源泉が最も素晴らしいと感じました。源泉温度43℃で浴槽内43℃というとてつもない鮮度の源泉掛け流しで、肘折は全体的に重曹泉なのですがその度合いもかなり強いです。
私自身、隣の宮城県に住んでいて温泉マニアである為、肘折は殆ど入りましたし半数は宿泊しましたが、個人的には泉質のみなら上述の若松屋村井六助で、宿の人の応対の素晴らしさなら大穀屋、ちょっと変わった温泉なら松屋(旅館内から洞窟に入り洞窟の先に浴室がある)と西本屋(金魚湯という金魚の入った水槽をはめ込んだ浴室がある)で、総合的に一番好きなのは松井旅館です。松井旅館は肘折湯元であり最も古い宿です。