Ｑ いじめられる行為に耐え抜く行為は仏教で言う忍辱行に値しますか？ Ａ 値しません。 Ｑ いじめられる行為をされることは因果応報の観点からいくと前世誰かをいじめてきたということですよね？ Ａ 違います。 基本、いじめる人が１００％悪いです。とは言え、例えば、戸締りを忘れて泥棒にあって場合、泥棒をした人が１００％悪くても、それを防ぐ努力を怠った事実は残ります。 仏教的に言えば、いじめられる人は、いじめをさせてしまった罪があります。要するに、いじめは悪だと言う事を、いじめる人に伝える努力を怠っていると言う事です。忍辱行をしたいのであれば、いじめられながらも、いじめる人に対して、その罪を伝える事を継続し続けなければいけません。 いじめを因果応報の観点から見るのは、とても重要です。それは仏教の基本だとも言えます。しかし、その原因を、いきなり前世に求めるのは現実からの逃避です。絶対にやってはいけない因果方法の間違った利用法です。もっと現実を見つめ、直接的な原因をひとつひとつ探る事が必要となります。くどいようですが、絶対に前世に原因を求めてはいけません。それは、結果の改善を放棄したり、原因そのものを無視する事に繋がるからです。