僕はフランスのホテル、レストランで働いていたのでまさにその意中にいたのですが、 ミシュランガイドは大きな影響力があるのは確かです。 パリなどの都会のお店はまだマシですが、多くの田舎のレストランは人生が変わるほど 売上も変わってしまいますからね。 ただ、日本のようにもてはやす様に鵜呑みにはしないですね。 評価に平等な一貫性が無いのも知られてますから星を辞退するお店も多いですし、 客サイドには完全否定派もいます。 僕がいたお店は2スターだったのですが単純に味だけで選ばれる訳ではなく、 隠れ家的なお店を好んで高評価したり、ホテル等は初めっからハードルを上げて 辛めに評価したりします。 『こんなところにこんなお店が！』的な驚きも考慮されるから、元々高いレベルの 料理を出しているホテルや高級店が3スターを目指すにはミシュラン好みに 全面改装して驚かせるしかなく、1スターに落ちれば売り上げが下がると言ってました。 ラセールと言うフランス高級食文化部門の代表の様な老舗の高級フランス料理店が あるのですが、そのお店は何をしても3スターにならないと言っている人もいました。 理由は。。。。良くて当たり前で都会にあるからだそうです。 なので辞退するお店も多いです。 元々儲かってるなら辞退するのが賢いです。 高い水準のお店の辞退が増えたらガイドとして魅力に欠けますよね。 多分ですが、フランスで立場が揺らいできたからアメリカに進出し、失敗したから 日本に来たんだと思います。 フランスなどのヨーロッパには『休日に田舎に遠出してその町のレストランの スペシャリテを食べる』的な文化があるので、ミシュランガイドは遠くの 知らない町に行くのに良い目安になる感じです。 日本人の様に本を見てやみくもに飛びつく感じではありません。 また、逆にミシュランを参考にせず、自分で穴場の店を見つけに遠出する 頑固者もいます。 向こうでも質問者さんの様な感想がいっぱいありますし、元々頑固な国民なので 『おらが店が一番だ。俺が食べる物は俺が決める』的な人も多いです。 ただ、日本人向けの本だとは思いますよ。 自分で選んで自分の感覚で決めるて楽しむ事が苦手な日本人ですから、 ミシュランガイドがあれば助かるのでしょうし、ミシュランも儲かりますから まさにWin-Winの関係ですね。 僕の感覚としては、知らないお店がたまに出てきたりするので、 情報が0からとりあえず1にしてくれるのでそれなりに便利だなーーと 言う感じですね。