ストロースのどの辺の仕事と結びつければ、日本のアニメ業界を論じることができるのか…
私はアニメはおろか、テレビというものを全く見ないため、メディアに関しては完全なる無知です。
ただ、質問者さんが課題を出される以前に、構造主義はおろか(!)、ストロースの名前すら(!!!!)知らなかった、ということであれば、恐らく、文化人類学や哲学とは基本的には接点のない、学究機関に身を置かれているであろうことを推察します。
そうであれば、ストロースの最も重要な仕事を押さえておけば、その課題は何とか乗り切れるものではないかと思われます。
橋爪大三郎の『はじめての構造主義』というものが、構造主義の入門書、というよりは、レヴィ=ストロースの入門書、という感じで、とても分かりやすいものですので、古い本ですが、(まぁ構造主義自体が古いものなので)とても有用ではないかと思われます。
後は、ストロース自身の著作を読んでもいいと思いますね。
『悲しき熱帯』なんかは、哲学書というような感じはしない、平易な文章で書かれています。
質問者さんにはこれらの本を読んでもらうとして、私から、ストロースの仕事を簡単に説明させて頂くと、西欧の価値観、経済、文化こそが人間的で、至上のものとされていた考え方に、一石を投じたのがストロースです。
彼は言語学や数学、文化人類学を参考にしながらも、西欧の価値観だけが絶対ではない、ということを証明しました。
乱暴に言えば、自然を制圧し、文化的な生活を営んでいる、私たち文化人がジャングルで未開生活をしている野蛮人と基本的には何も変わらない、ということを発見してしまったのです。
だから、彼は反人間主義的などと批判の嵐を受けて、引きこもって、神話をバラバラにして遊び始めてしまいました。
ただ、実存主義なんかよりはよっぽど学ぶ価値のある学問です。
日本のアニメ業界との関連性は残念ながら、分かりませんが、まぁ、何か覆われた共通点のようなものが、日本のアニメにもあるということでしょうか。分かりませんが。