すべては「運」で説明できるかもしれませんが、「途中で不運から立て直す力」については、単なる運の要素ではなく、むしろ個人の資質や経験によるものです。ただし、その資質や経験を得る過程を子供に与えなかった責任は親にあるため、結果的にはそれも「運」に帰結するという考え方です。
幼少期には、本人が先を見据えて物事をコントロールすることが難しいため、親が子供の進む道を決定する役割を担います。このとき、親の選択が適切でない場合、それが後々まで影響を及ぼす可能性が高いと言えます。幼少期には、絶対に間違えてはいけない重要な分岐点が存在するのです。
たとえば以下のような場面が挙げられます:
子:「これ、やりたくないんだけど。」
親:「じゃあ、やめてもいいよ。」
こういった判断が必ずしも悪影響を与えるとは限りませんが、その影響が後々まで残る場合、成長過程において取り返しのつかない結果を招く可能性があります。親が果たすべき重要な役割はこういった分岐点での判断にあり、その判断が適切であるかどうかは、親自身の能力や経験に依存します。そして、その能力や経験を親が持っているかどうかもまた、運によるものと言えます。つまり、結局のところ「運」の要素は避けられないのです。
これを数値的に表現するならば、子供がレベル30に到達していれば、大人になってからでも立て直しが可能であり、広範な可能性を掴むことができます。一方、レベル20程度しか育ててもらえなかった場合、そもそも小さな可能性すら掴む方法を知らないという状況に陥ると考えられます。このように、幼少期にどれだけの基礎力を与えられるかが、その後の人生の可能性を大きく左右するのです。