屈折率を測るだけなら、実は、簡単な装置で5桁、温度管理や機械精度を作りこめば6桁程度の測定は、簡単にできます
ガラスの屈折率がいろいろあるのは、
① いろいろなガラスの種類があること
② 光の波長や、温度によって、屈折率自体が変化すること
によります
ガラスと言った場合、石英ガラスのように、純粋な二酸化シリコンだけで、できているものもありますが、多くが、重金属や、その酸化物・塩などを複数・定量まぜた混合物です
また、ホタル石や、人工サファイアなどの結晶性のものも、レンズには使われ、広い意味では「ガラス」の範疇になります
屈折率や、その波長による変化(分散とかアッベ数とか呼びます)は、レンズを設計するときに、収差(像の大きさや色によって、結像特性や焦点距離が変わること)を調整するためには重要です
それは、一種類の屈折率や分散では、収差が取り切れず、また大口径やコンパクトな設計に支障をきたすからです
そのため、18世紀ころから、多くのガラスが開発されるようになりました
いまでは、カメラなどに使えるガラス(硝材とも呼びます)は、量産品だけで軽く100種類を越え、特注品だと200種類程度が、レンズを設計するために選択することができます
それでも、ガラスの試験問題や実験計画を作るときには、石英ガラスや、ホウ素ケイ素酸クラウンガラスの代表のBK7(商品名)などの屈折率を、代表的に使うことが多いでしょう
それでも波長ごとに屈折率が異なりますから、その点も注意が必要だと思います