労働開始時間は労働者が就職を決める際の重要な条件の一つでしょう。 それを労働契約が締結された途端に、労働開始時間を早めたりされたら通勤時間等も変わる可能性があります。 これは雇用条件の変更なので、本人の同意が必要です。 社員全員が労働開始時間変更を毎採用時にやられているとしたら、雇用条件の詐称です。労基署に相談したら会社側に是正指導が入るでしょう。 ただ、労働開始時間は変わらないけど、いわゆる出勤時間を早く強要されるケースがあります。 仕事は〇〇時から始まるが、その仕事の準備をやっておく必要がある。。。という名目で、半時間から1時間前に出勤させる、という会社があります。 いわゆる早出残業というものです。 この場合は、雇用契約に定める労働時間ではない時間外に出勤させ、労働させることになるので、時間外労働手当を支給する義務が会社に生じます。 また、時間外労働は、労働者品人の承諾が必要なので、その時間外については労働者は拒否することが認められます。 この拒否に対して、会社側が強制する、時間外手当を支給しない、というのであれば、これは不当労働行為になりますから、労基署に相談すれば、こちらも是正指導が入ります。 早出残業を強要される場合、会社というよりもその職場の先輩社員などが率先して仕事の事前準備をやるのが当たり前。。という古い認識で行われているケースが多いです。会社も暗黙のルールとさせてしまっているというケースです。この場合であっても、会社には利益がある行為なので時間外手当を支給せずに利益を得る、という行為は不当になります。