沛公劉邦に、なんとなく憎めない魅力が
あったからじゃないかなと思います。
それと、項羽の自信過剰もあったでしょう。
劉邦には項羽のような戦争が強いといったような
特別優れた能力がありません。
豪快だけど、粗暴でだらしなくて、
せこいところもあるし、
戦乱の世の中じゃなければ、
ごろつきの親分で終わったような
ちょっとどうしようもない人だと思います。
なのに劉邦より、よほどすごい能力を持った
優れた部下が集まってきて
最終的に皇帝になってしまいます。
これって、劉邦に、
何か知らんけど力になってやりたいとか、
一緒にやんちゃすると楽しいとか、
しょうがないから面倒見てやらなきゃとか
そんなふうに人に思わせて
惹きつける魅力があったのでしょう。
それが項羽にもはまってしまったのではないかと思います。
項羽を盛り立てたいと思ってる人からしたら、
項羽に魅力を感じてるので、
劉邦の魅力は効かなかったのだと思います。
そして劉邦の魅力もわかるので、
それが項羽にとって危険に思えたでしょう。
だから、はやく殺してしまえ
ということになったのだと思います。
でも項羽は、劉邦なんかに負けることはないだろうと
たかをくくっていたのかもしれません。