「授業で生徒にぽんと渡せる」 と仰いますが、ハリーはスラグホーンの課題で「生ける屍の水薬」の調合を成功させ、その褒美として受けとりますが、スラグホーンはこの課題と褒美を発表した際 「この褒美に値する成果を出した生徒はこれまで1人だけ」 と言っています。 これまで授業の褒美で渡されたのはハリー含め2人だけということです。 フェリックス・フェリシスは容易に手に入る魔法薬ではありません。 調合に半年かかり、失敗すると悲惨な結果をもたらすとのことで、時間が掛かるだけでなく、調合すること自体にリスクのある魔法薬であり、 過剰摂取することで毒性を発揮。自信過剰、無謀になる代物で、 要は安易に作ろうと思う人間もおらず、常に作る人間もいない。 フェリックス・フェリシスといえばで思い浮かぶホラス・スラグホーンですら、自分で使ったのは人生で2回という少なさ。 なので、分霊箱探しの旅に明け暮れたハリーでは入手は困難です。 ヴォルデモートが使わなかった理由は明白で、フェリックス・フェリシスの効能として「実現不可能なことはできない」というものがあります。 「幸運の液体」とは名ばかりで、実際には実力を最大限引き出せるものの、無理なことは無理という魔法薬なんです。 ヴォルデモートがこれを使ってしまうと自信のなさや運にもすがりたいという姿勢をみせることになりますし、そもそもヴォルデモートは元から自信過剰で薬なんかに頼りません。