まず、力学的エネルギー保存則はスカラー量(向きを持たない、大きさのみの量)について考えているので、保存力以外がはたらいていても、エネルギーの面で見ると、無視できる場合があり、その一例が、その図に示された場合です。 対して、運動量保存則はベクトル量(向きと大きさを持った量)について考えます。なので、外力がはたらいたら、もう成り立ちません。だから、平面上の二球の衝突運動とかが例題として多いのです(∵重力と垂直抗力が相殺しあうので、外力がはたらいていないとみなせる) あと、外力と保存力を混同していませんか？保存力は、重力、弾性力、クーロン力などのことですが、外力とは、物体系の外部から作用してくる(⇔物体系内部に、作用・反作用の関係にあるものがない)力です。例えば、物体Aの上に物体Bが乗っかってるとき、AとBをひとまとまりの物体系と見ると、AがBから受ける垂直抗力は外力ではありません(∵BがAから受ける垂直抗力と作用・反作用の関係にある)が、Aが受ける重力は、地球がAを引く力であり、この反作用はAが地球を引く力(万有引力)なので、地球を物体系に含めない限りは、なにがどうあっても外力として扱います。