macOSやiOSの場合はOSとハードウェアの権利を同じ会社が持っていて
Androidの場合は、ハードウェアベンダーがある程度改変する自由を持っています。
また、Windowsも現在のものでは、初期化機能があるのですが…
VistaやXPについては、PCメーカーが自由に初期化機能を設けることができず
結果的に、Windowsの機能ではなく、それ意外の層から
OS環境の再構築の手法を用意することになっていました。
ですから、VistaやXP,7などには、PCメーカー共通の
OS環境を出荷時状態に戻して再構築する機能はありません。
ですから、そういったメーカーのPCには、PCメーカーの用語として
リカバリー機能や再セットアップ機能があり、これは必ず
説明書に明記されています。
また、Vista時代にはリカバリー機能などは、HDDに内蔵されるようになり
リカバリーディスクが見つからなくても(もともと付属していなかったりして)
本体が壊れていなければ、操作方法さえわかればリカバリーなどができます。
あるいは、小さい企業が製品化したWindows搭載パソコンを中心として
インストールディスクが添付されていて
クリーンインストールすることで、再構築する手間がかかる場合もあります。
この場合も、説明書に書いてありますが…
インストールディスクを紛失していればどうにもなりません。
また、重要な注意点として、Windowsを使う目的が
MS Officeの場合は、リカバリーシステムなどでVista環境を再構築しても
その状態では、MS Officeは存在しないのが普通です。
これは、MSとの契約上の問題や、製品の企画/管理の都合と言われますが
リカバリーシステムなどの中にはMS Officeは含まれないのが普通で
MS Office付属モデルは、MS Officeだけ、別途インストールディスクが添付されています。
ですから、これを紛失していると、Vista環境を無事再構築しても
MS Officeが無いため、目的に対して時間の無駄になってしまう場合があります。
買ってきて解決するという考え方は、たいていのことに対応できますが
数年規模でパソコンを不要だった人であれば、その出費は
たいていの場合、かなり難しい選択になってしまうと思います。
ただ、MS Officeのようなオフィススイートは、なにもMSが発明したものでもなく
現在のようなMS Officeの支配的なシェアは、抱き合わせ販売で形成されました。
競合する製品は、今もいくつか売られていますし、安価なものがありますし
欧米で人気があったStarOfficeは、オープンソースソフトウェアへと転換されて
現在やLibreOfficeやOpenOfficeという、無償配布されるオフィススイートとして
多くの人に利用されていますし、一部の企業や政府機関などでも利用されています。
そういうわけで、LibreOfficeを追加導入すれば
オフィス文書を作る事自体はできます。
ただし、MS Office自体、バージョンが違えば操作が若干違うくらいで
競合製品の操作が、MS Officeと同じのわけがありません。
また、データ形式としては、ISOやJISで制定されていますが
現実的には、MS Officeではバージョンごとの微細な表示の違いなどがあり
それは競合製品との間でも生じるようです。
ですから、DTPソフトでやるべき作業を
ワードプロセッサーでやろうとすれば、トラブルが起きないとも限りません。
そのへんは、結局買うにしても無料のものを使うにしても
自分の責任で選ぶことになります。
転職などで、今後頻繁に使うようになるのであれば、Vista自体が
延長サポート終了で、安全性を失っているので、パソコン自体の買い替えや
現行のMS Officeの購入を検討すべきかもしれません。
私自身は、LibreOfficeくらいしか使いませんし
仮にDTPが必要ならScribusで
ベクターグラフィックを扱う必要があるならInkscapeで
といった感じで、OSSでたいていのことをやればいいと思っています。
(ただし、業務としてそういうのやることは当面ありません)
そういう割り切りができるのであれば、Vista機のVistaを捨てて
たとえばXubuntu16.04LTSのような、軽量版の無料配布されているOSを使って
前述したようなOSS群を使って、なんとかしてしまうこともできます。
スキルや意欲が無いわけではないけど
資金が乏しいような場合に、OSSは大きな効果を得られる場合があります。
ほかにも、Krita,GIMP,Blender,Audacity,LMMS,darktableなどさまざまな分野で
OSSのアプリケーションは、クリエイティブな作業でも利用されていますし
それは、XubuntuのようなLinux系OSでも、WindowsでもMacでも
ほとんど同様に利用されています。
OSS自体が、ソフトウェア資産を、世界で共有する概念を持っていて
それは、経済的な問題を抱えた都市や国家において
また、個人や団体の活動において、地味に成果を挙げています。
日常的な利用でも、Vista,XPでは、最新のFirefoxやChromeが使えませんし
当時のIEを使っても、接続できないサイトが急増する窮地に陥っていますが…
Linux系OSであれば、OSSである最新のFirefoxが使えますし
VLCメディアプレーヤーなどで、たいていの動画や音楽を再生できます。
Linux系OSは、商業的にはなかなか成功できない性質があって
知名度は、一般大衆にとってはかなり低いままですが…
すでに、VistaのシェアはLinux系OSよりも低いという状況で
OSSではありませんが、Google Chromeも、Vistaは対象外で
Linux系OS向けとしては配布しています。
FLASH PlayerもLinux向けに配布されていますから
インターネット上のコンテンツを利用する程度であれば
クラウド版のオフィススイートやさまざまなサイトを利用する上でも
VistaよりもLinux系OSのほうが有利とも言える状況ができています。
ただ、すべてのPCで動くわけではないのは、WindowsもLinux系OSも同様で
そのPCで、Vista以外が動くかどうかは、やってみないとわからない面があります。
ですから、中長期には、Linuxに移行してしまって
Microsoftの都合にかかわらないで済ませるのも良いのですが
極短期的には、新しいパソコンを買ったり
場合によっては借りてくるほうが妥当な場合もありえます。