本居宣長の、「玉勝間」の次の部分の現代語訳を教えてください。よろしくお願いします。
本居宣長の、「玉勝間」の次の部分の現代語訳を教えてください。よろしくお願いします。 同じ人の説の、こことかしことゆきちがひて、ひとしからざるは、いづれによるべきぞと、まどはしくて、おほかたその人の説、すべてうきたる心地のせらるる。そはひとわたりはさることなれども、なほさしもあらず。初めより終はりまで、説の変はれることなきは、なかなかにをかしからぬ方もあるぞかし。初めに定めおきつることの、ほど経て後に、また異なるよき考への出で来るは、つねにあることなれば、初めと変はれることあるこそよけれ、年を経て学問すすみゆけば、説は必ず変はらでかなはず、またおのが初めの誤リを、後に知りながら、つつみ隠さで、きよく改めたるも、いとよきことなり。ことにわが古学の道は、近きほどより開けそめつることなれば、すみやかにことごとくは考へ尽くすべきにあらず。人を経、年を経てこそ、次々に明らかにはなリゆくべきわざなれば、一人の説の中にも、前なると後なると異なることは、もとよりあらではえあらぬわざなり。そは、一人の生の限りのほどにも、次々に明らかになりゆくなり。されば、その前のと後のとの中には、後の方をぞ、その人の定まれる説とはすべかりける。ただしまた、みづからこそ、初めのをばわろしと思ひて改めつれ、またのちに人の見るには、なほ初めの方よろしくて、後のはなかなかにわろきもなきにあらざれば、とにかくに選びは、見ん人の心になん。
文学、古典・20,165閲覧・50
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