おはようございます。 ・変 歴史上の戦いにおいての変とは、政治体制などに不満を持った者が起こした戦いの中で、支配層の中で起きた権力争いや権力を持った皇族や将軍が、政治的陰謀によって倒されるか、流罪など一方的に不当な立場に置かれる争いと一般的に定義されています。 乱との最大の違いは、支配層の中で起きた争いであり、戦いの勝敗や陰謀の成功・失敗に左右されず、同じ政治体制がそのまま続いていったということです。 ・乱 時の政治責任者や権力者に対して起こった大規模な争いであり、政治的に大きな変革が起こった可能性が高い出来事のことを指します。 一般的に、政府や幕府、権力者によって鎮圧された争いを乱と定義するのが有力とされています。 また、全国的に広がった大規模な騒乱に対しても乱と定義されています。 丁未の乱は、飛鳥時代に激しく行われた豪族同士の覇権争いを象徴する戦いです。 大陸より伝来した仏教をめぐって、蘇我氏と物部氏が対立し、最終的には天皇の後継者争いにまで発展していきます。 そして、激しい戦いが繰り広げられた結果、前線で戦っていた大将・物部守屋が矢で射貫かれます。大将を失った物部軍は勢いをなくし、最終的に蘇我軍が勝利します。 このように、両軍とも多数の兵を用い、色々な関係者を巻き込んだ争いなので「乱」と名付けられています。 一方、乙巳の変は、中大兄皇子と中臣鎌足が、蘇我入鹿を皇居内で暗殺し、蘇我入鹿の父である蘇我蝦夷を自害させ、蘇我氏を滅ぼした政変です。 権力を持った蘇我氏が、政治的陰謀によって倒されので、「変」なのです。