(1)
無作為抽出した48人のうち30人がAを支持したことから、この場合の標本比率はR=30/48=5/8となります。
母比率に対する95%の信頼区間は
[R-1.96×√(R(1-R)/n),R+1.96×√(R(1-R)/n)]
となり、R=5/8,n=48とすると
{5/8×(1-5/8)}/48=5/32²
であることから、
[5/8-1.96×√5/32,5/8+1.96×√5/32]
となり、√5=2.236としたとき
[0.488045,0.761955]
となります。
これに生徒数1000を掛け、小数点以下を四捨五入すると
[488,762]
となります。
(2)
「Aの支持率の方が高い」に対し、帰無仮説を「AとBの支持率は等しい」とします。
いま、標本調査ではAの方が支持率が高かったので、帰無仮説が棄却されるようであれば、Aの支持率の方が高いと判断できます。
いま、AとBの支持率は等しい、即ち支持率が1/2であるとします。
すると、48は十分大きいことから、この仮説の下でAを支持すると答える割合Rは正規分布N(1/2,(1/2×1/2)/48)、つまりN(1/2,1/192)に従います。
よって、Z=(R-1/2)/√(1/192)=(R-1/2)/(1/8√3)は、標準正規分布N(0,1)に従うことになります。
有意水準5%のとき、棄却域はZ≦-1.96,1.96≦Zとなります。
48人に尋ねて30人がAを支持すると答えているので、Rに5/8を代入して計算すると、
Z=(5/8-1/2)/(1/8√3)=2√3
となり、√3=1.732として考えると、1.96<2√3であることから棄却域に含まれることになります。
従って、「AとBの支持率は等しい」という仮説が棄却されることから、Aの方が支持率が高いと判断してよいことが分かります。