社会において厳罰を進めるべきという流れは社会の分断を加速させる側面もあるという視点を持つ事が必要だと思います。 例えば単純な例として白か黒かという黒人差別のような分断、或いは日本も貧富の差の拡大が指摘され始めて久しい昨今、上流国民などという言葉がある様に金持ちと貧乏人、勝ち組と負け組という分断でもいい。 一方は貧困や教育などが理由で犯罪者の割合が多くなり、一方は司法や警察などの中枢に存在しながら平等を語り「厳罰化」を主張する。 仮にそちらに属しながらも犯罪者となった場合でもお金があるのですから、より上質の弁護を受けれるというような格差も存在する。 上流国民と揶揄された池袋暴走事故は典型的な例で、厳罰の主張の裏側には上流国民vs一般庶民という構図の議論が白熱していたと思います。 個人的には海外の死刑廃止の流れも深刻な社会の分断を緩和する手段の一つだと捉えています。 犯罪者と被害者という対立軸だけで語れない分断された社会で、明確に証拠が提示できる範囲以上に著しく侵害する事の終着点は、白人警官が黒人市民を逮捕時に死亡させてアメリカ全土でデモや暴動が起こったあの事件です。 質問者は加害者に同情出来ないという点で加害者視点を持つ事に忌避感がありそうなので、視点を変えるという作業ではなく視野を広げる事を意識して考えられると無理なく自分なりの「落としどころ」も多少変化するのではないでしょうか。