一般相対性理論についての質問です。 物理ではよく地表を近似的に等重力加速度場として扱い計算すると思いますが、仮に大局的に等重力加速度場である時空を作ったとしたら、その時空に空間的に静止した観測者Aの世界の計量はどうなるでしょうか? 計算してみたのですが、自信がありません。私の導出過程に間違いがあれば指摘してください。 まず問題設定をします 設定①:座標は(x⁰,x¹,x²,x³)=(ct,x,y,z)の直交座標系 設定②:加速度場の時空において空間的に静止した人間は、観測者Aに対する位置関係に関わらずどこにいても-x方向へaの重力加速度を感じる 設定③:重力場は時間的な変動が無い ①の設定から、計量は対角成分以外が0として良いと考えました。また、②よりg₂₂,g₃₃は重力と関係無いので1として良いと思います。 ここから計算に入ります 今回は真空の重力場と考え、アインシュタイン方程式はRμν=0とします。未知の計量g₀₀,g₁₁について以下のようにします。 g₀₀=-e^(2f) g₁₁=e^(2g) ③より、f,gはxのみを変数とする関数と考えて良いはずです。非零のリッチテンソルはR₀₀,R₁₁だけであり、以下の式になります。 R₀₀=(f"+f'²-f'g')e^(2(f-g))=0 R₁₁=f"+f'²-f'g'=0 指数関数は非零なので上二つの式は同じ物ということになり、アインシュタイン方程式で残ったのは f"+f'²-f'g'=0・・・⑴ だけでした。 これでは解けないので、設定②から別の式を導いてみます。以下のように考えました。 -x方向に重力加速度aを感じると言うことは、静止を解除した瞬間は-x方向にaで加速することと同じだと思います。静止を解除した瞬間は空間のどの方向に対しても速度は0なので、x方向の測地線方程式は以下のようになるはずです。 d²x/dτ²+Γ¹₀₀(d(ct)/dτ)²=0 (d(ct)/dτ)²=c²e^(-2f) Γ¹₀₀=f'e^(2(f-g)) ↓ d²x/dτ²+c²f'e^(-2g)=0・・・⑵ ちなみに、-c²dτ²=-e^(2f)c²dt²+e^(2g)dx²+dy²+dz²としてます。 ⑵は手を離した瞬間だけに成立しますが、上の加速度の話より左辺の第二項はaでなくてはならないと考えました。したがって、以下の方程式が得られます。 f'e^(-2g)=a/c²・・・⑶ これをxで偏微分すると、右辺は定数なので消えて、こうなります。 (f"-2f'g')e^(-2g)=0 指数関数は非零なので、結局以下のようになります。 f"-2f'g'=0・・・⑷ ⑴と⑷を比較すると、(f'≠0として)f'=-g'となります。 積分するとf=-g+Cですが、Cは指数にのるため定数倍ということになるので、計量に吸収させればf=-gとできます。 こうして計算していき、未知だった計量は g₀₀=-(1+2ax/c²) g₁₁=(1+2ax/c²)⁻¹ というように解くことができました。最終的に、等重力加速度場の計量は以下のようになりました。 ds²=-(1+2ax/c²)c²dt²+(1+2ax/c²)⁻¹dx²+dy²+dz² 私は今回、等加速度重力場を、どの位置にいても(静止していれば)重力加速度aを感じる時空間として設定しましたが、その後の計算過程でその設定がきちんと守られているかが自分でははっきりとはわかりません。 特に式⑶を得るにあたって私は、「重力を感じる人は、固有時τで時間が流れる世界を生きているのだから、xをτで二階微分した値が、その人が感じる重力加速度だ」と考えました。この部分が設定と対応しているかが自信がありません。 一般相対性理論に詳しい方、私の考え方と導出仮定が合っていれば、同じ計量が載っている文献とともに回答して頂きたいです。 あと一部の人に向けてですが、「相対論は間違い」とかいう場違いな回答は求めていませんのでよろしくお願いしまーす