給与所得者（バイトも含む）は毎年最初の給与が支払われる前、あるいは最初の給与が支払われる前までに主たる給与の支払先に対して扶養控除等申告書を提出しなければなりません。 よって、103万以下でも扶養親族がいなくても、主たる給与の支払先（勤め先）がある限り、申告書を提出する必要があります。 主たる、なので、複数に対して同時に提出することはできません。 居酒屋Aで提出していなかったのであれば、居酒屋Bで12月に提出するのは問題ありませんが、提出していたのであれば、退職してから居酒屋Bに提出するか、または退職前にAを取り下げてからBに提出する、というのが本筋です。 扶養控除等申告書を提出された主たる給与の支払先での毎月の所得税は、提出されていない場合に比べて少なくなります。この場合、最低でも月額88000円程度までは所得税が発生しません。 逆に提出を受けていない会社の源泉徴収は数千円の支払であっても所得税が発生します。 年末調整は、年内であれば、退職した会社の給与・税も含めて年間の税額を計算して清算する仕組みですが、それは主たる給与のみが対象です。 主でない給与がある場合には、どこかの会社で年末調整を受けたかどうかにかかわらず、所轄の税務署で確定申告する必要があると思っていいでしょう。 居酒屋Aに扶養控除等申告書を提出していて、かつ居酒屋Bの最初の給与が1月に入ってからの支給になるのであれば、今年の税についてあまり気にする必要はないでしょう。 誤って重複して提出していた場合でも、自身で確定申告すれば問題ありません。