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グランドセフトオートサンアンドレアス、gtasa では終盤、街の治安が崩壊して荒れ果てている時に、 何故か箱型テレビを持って逃げ回るNPCが何人も現れますが、

回答(1件)

あれは1992年のロス暴動(Los Angels Riot)のオマージュです。 時代背景を知っていれば、「ああ、あのLAのやつじゃん」と気が付く訳ですよ。 GTA San Andreasは1992年を舞台としている。まさにロス暴動があった年の物語。 さて、1990年代のアメリカ西海岸といえば、ブラッズ(赤)だとかクリップス(青)だとかのカラーギャング同士の抗争が激しい時期でした。 音楽業界も血腥い話が多い時代で、実際ラジオでも曲が流れてくるけれども2pacやビギーといった有名どころの歌手が射殺されたり(未だに真相を巡ってゴシップ記事が出る)、通称東西ラッパー戦争なんてのがあった時代。 2020年に白人警官が黒人を殺害したのがジョージ・フロイド事件として政治問題化したのが記憶にあるけれども、1990年代にも人種対立の緊張があり、ロドニー・キング事件という白人警官が黒人に過剰な暴力を振るったことがあった。 それをひとつのきっかけに市民が暴徒化し、ロス・アンジェルスの街が戦場になった。 どさくさ紛れの火事場泥棒たち、近くの商店とか家電量販店を襲撃する連中が続々出現し、テレビやラジカセを抱えてすたこら逃げる滑稽な窃盗犯の姿がセンセーショナルに全米・全世界に報道されていた。 普段から不仲だった黒人コミュニティとアジア系コミュニティのあいだでは銃撃戦も発生している。 アメリカという多人種の国は、治安がひとたび壊れれば、その瞬間から内戦のようなカオスな状況に陥るというのを人々は身を以て実感したわけ。 San Andreasの終盤のロス・サントスはその時の光景を描いているのです。じつはあの描写に一切誇張がないというのが一番の笑いどころでもある だからGTAシリーズというのは、ただのバイオレンスゲームでもなければバカゲーでもなくて、アメリカ社会の時代の写し鏡というか風刺、パロディで出来ているのです。 細かく見ていくと色々な事実が含まれている。

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