4画の草冠の「芳」のグリフ(フォントが保持する字の表現)を保持するフォント使用する方法もありますが、Microsoft Wordは「異体字セレクタ」に対応しているので、異体字セレクタでグリフを変える方法もあります。 Unicodeは同じコードポイントに異なるクリフを同居させることが出来る仕様になっています。 Microsoft Wordのように異体字セレクタに対応しているプログラムと対応しているフォントが必要ですが、対応していれば使用可能です。 異体字セレクタはグリフを指定する枝番のようなもので、基底の文字の後に枝番(異体字セレクタ)を付加し、対応するプログラム上で対応するフォントを使えばそのグリフを表示します。 ただし、異体字セレクタに対応したフォントのグリフセットは複数あり、その内日本のフォントではAdobe-Japan1とHanyo-Denshi、およびMoji_Johoという2つのコレクション(Hanyo-DenshiとMoji_Johoは別のコレクションですが枝番の振り方は同じです)に分かれます。 どちらか一方のコレクションにしか対応していないフォントを使うともう片方のコレクションにしかないグリフは表示出来ません。 実はWindowsに標準で入っている游明朝も異体字セレクタに対応したフォントなのですが、Adobe-Japan1にしか対応していません。4画の草冠の「芳」のグリフはHanyo-Denshi、Moji_Johoのコレクションに対応したフォントを使う必要があります。 使用方法 Microsoft Wordで芳を入力する。 芳の後ろにE0102と入力する。 E0102の2の後ろにカーソルがある状態でALT+X(ALTキーを押しながらXキーを同時に押す)を押す。 E0102が消えて芳の後ろに異体字セレクタが付加される。 フォントをHanyo-DenshiまたはMoji_Johoに対応したものに変更する。 Hanyo-Denshiに対応したフリーのフォントは IPAmj明朝 https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/ipamjfont/ 花園明朝 https://glyphwiki.org/hanazono/ 字雲フォントなどがあります。 異体字セレクタ(Wikipedia) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B0%E4%BD%93%E5%AD%97%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%BF