手動操作で演奏を止めるスイッチ的なものがついていたり、ふたを開けるとなるようなもの、一部の高級機種に見られる曲の終わりで自動で止まるものは、物理的にオルゴールの回転を止めているので勝手に鳴ることはまずありません。 一方で、一般的なぜんまいが緩みきって終わるオルゴールについては、勝手に鳴る可能性があります。 オルゴールは、回転するシリンダーの突起が「櫛歯」と呼ばれる鍵盤のような役割を果たす部品を弾くことによって音が鳴ります。 一般のオルゴールは、ぜんまいの力が弱くなり櫛歯を弾くことができなくなると演奏が止まります。この時、シリンダーの突起は櫛歯を持ち上げ弾く直前の状態です。ぜんまいに残った力と、櫛歯を弾くのに必要な力が釣り合った状態で止まっています。 ぜんまいの力が使い果たされ完全にゼロになっているわけではないので、何かの弾みでバランスが崩れれば、ギリギリ持ちこたえていた櫛歯が弾かれごく短いフレーズを奏でることがあります。オルゴールの特性上、この時動くのは一音分などではなく、大抵数秒分鳴ります。 金属は気温などに左右されるので、こういったことはよくあります。