カレーですと一般に小麦粉を油脂で炒めた「ルー」でとろみをつけます。このルーにカレー粉などを加えた物が市販されている「カレールー」です。小麦粉でとろみをつけようとするとグルテンのせいでダマになりますが、水がない状態で加熱すると小麦に含まれるタンパク質の性質が変わり、水を加えてもグルテンが出来なくなるためきれいに溶けてなめらかなカレーソースができます。で、ルーには加熱されてもあまり変質しない小麦でんぷんも含まれていて、このでんぷんが加熱されるためとろみがでるわけです。ですから片栗粉でとろみをつけるのもあながち間違いとは言えません。 では、なぜカレーに片栗粉が一般的でないかというと、中華あんかけのようなさらっとしたとろみには片栗粉が合うのですがカレーのようなモッタリしたとろみにはルーの方が合うからと言われています。中華料理でも料理によっては小麦粉を油で炒めたルーのような物を作ってとろみをつけることがあります。 さて、カレーのとろみを増したい時にわざわざルーを作るのは面倒です。そういう時は小麦粉とバターを半々で混ぜた物を使うと便利です。これはフランス料理でも「ブールマニエ」と呼ばれソースの濃度調整によく使われるものですので彼女さんに教えてあげてはいかがでしょう？