「カメラじゃなくて写真の話をしよう」(嵐田大志)に書いてある大切なこと - 記憶と記録

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「カメラじゃなくて写真の話をしよう」(嵐田大志)に書いてある大切なこと

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 「カメラじゃなくて写真の話をしよう」(嵐田大志)を読んだ。

 この本は、写真の撮り方について、著者の経験や考え方をもとに語られている。写真に関する様々なテーマが取り上げられており、写真家や写真愛好家にとって興味深い内容だと思う。

 さらに、この本の中に掲載されている著者の写真が美しい。私は、写真の本を選ぶときには、写真が美しいかどうかで選んでいる。美しい写真の本は、それだけ何度も読み返すからだ。

 

 この本の中で印象に残った箇所をいくつか挙げてみよう。

 「好きの正体を言語化しよう」という章では、自分がどんな写真が好きか、それはなぜかということを明確にすることの重要性が説かれている。自分の好みを言語化することで、自分の撮影スタイルやテーマを見つけやすくなる。私も、自分が好きな写真の特徴や理由を考えてみたいと思った。

 「フレーミングと構図」という章では、フレーミングと構図は別々のものであるという考え方が示されている。フレーミングは、ファインダーの中に含める要素を決めることであり、構図は、その範囲内で被写体や要素を配置することだという。この章を読んでから、私は写真を撮るときにフレーミングと構図に注意するようになった。

 「タイトルとキャプション」という章では、写真にタイトルやキャプションをつけることについての著者の考え方が述べられている。著者は、タイトルやキャプションは写真に余計な情報を与えてしまい、見る人の想像力や感性を制限してしまうという立場だ。著者は自分の作品にはタイトルをつけないか、客観的なものにするという。また、キャプションは写真と撮ったときの背景の説明をするという。私は、タイトルやキャプションを考えなしにつけているところがあるので、いま一度どうあるべきかを考えたいと思った。

 

 この本は、カメラじゃなくて写真の話をしてくれる本だ。写真に関心がある人なら誰でも読んでみる価値がある本だと思う。絞り・シャッター速度・画素数などよく見かけるトピックとは異なるものが得られると思う。

 この本が良かったので、著者の書いた「デジタルでフィルムを再現したい」も読んでみようと思っている。