社会主義国 @Shenzhen [China]

午後は地下鉄に乗り、ボーダーを目指した。
同じ国なのに「ボーダー」(国境)とはヘンなハナシだが、
あいかわらず、この国と香港・マカオの間には「国境」が存在する。
「一国二制度」という日本人にはなんとも理解しづらいシステムがあるからだ。
この旅も終わりが近づき、明日はいよいよ帰国。
それを前に「土産を調達したい」というメンバーのリクエストにあわせ、
アヤシイものからお得なものまで、
土産を買うならココ!という「羅湖」に向かう。

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かつてツアー・コンダクターとして訪れた際は、
この街に地下鉄など走っていなかったよねえ、と思い、
調べてみたら、2004年開通でした。
http://www.2427junction.com/chinashenzhentop.html
(「中国の鉄道」ファンのサイト)
終着の「羅湖(Lo Wu)」まで、料金は2元(!)。
30円で電車に乗るのは初めてだ。
どんなものかと物見遊山で歩いてみると、
東京、ソウルに引けをとらない広くてキレイな駅。
車両は少し小さく、大江戸線サイズかな。
5分もかからず、「羅湖」に到着、
しかしこの駅で事件を起こしてしまった。

車内やホーム、自動改札などをのんきに撮影していたら、
警備員に呼び止められてしまったのだ。
どうやら構内は撮影してはいけないらしい。
それまでどうものんきに旅を重ね過ぎたようだ。
警備員に声をかけられた瞬間、
この国が「社会主義国」であることを思い出した。
怒る警備員を尻目にトボケてみせたが、
彼らはカメラを指差し、声高にまくし立てている。
まあ、トボケるもなにも北京語がわからないので、
「馬耳東風」状態なのだが。
こういう時はカタコトでも現地の言葉を発しないに限る。
少しでも話せば、「お前、わかってるんじゃないか」と
事を荒立てることになるからだ。
同時に彼らが警察や公安でないことがわかっていたので、
大声で仲間の地元スタッフを呼び、
説明をしてもらうぐらいの冷静さは兼ね備えていた。
「撮影したものを消せ、といってます」
「しょうがないね、これでいいかな」
とデジカメのディスプレイを見せながら、「羅湖」駅の画像を消してみせた。
あくまで、「羅湖」駅の。

「デジカメでよかったですね。フィルムだったら、没収されてますよ」
「ごめんね、迷惑かけてしまって」
「いや、わたしはいいんです。でもここは「中国」ですから」
「うっかりしてました、そのことを少し忘れていた」
「全部消したんですか?」
「いや、乗った駅は消してない。そういう指示は受けてないから」
「あはは、やりますね」
蒸し暑い地上に上がる階段で、彼がウインクしながら笑った。
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>「一国二制度」という日本人にはなんとも理解しづらいシステム
今日の午前中に放送していたバンクーバーオリンピックの開会式でも、香港の選手は中国の選手とは別に入場していました。
空港が撮影禁止というのは聞いたことがありますが、地下鉄駅の構内でもダメなんですか?
日本では一般人が自由に出入りできる場所に限れば神社仏閣か美術館、あとは百貨店の店内くらいですけれどね。
by 北海道大好き人間 (2010-02-13 16:36)