パキスタン北部 タルシン村 標高2,900m

いよいよついに、5日ほど滞在した、このタルシン村を後にする。


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一緒にいる韓国人女子はもう少しこの美しい村にいたいらしいが、私はとにかくこの暖房も無い標高2,900メートル台の村を一刻も早く降りたいので強行した。

とりあえず北部の都市であるギルギットに向かえば、イスラマバードに帰るバスがある。

前日にギルギット行きのバスに乗り換える為のアストールという村までどうやって行くか、この村の調子の良い帰省中の大学生に聞いたら、翌日の朝早くに出発するという。

「俺の親父が運転手をやっていて、この時期は数日に一回しかアストールに行くジープはでないけど、丁度明日だ」その自称大学生が教えてくれた。

翌朝早くに我々は宿をチェックアウトし、村のジープ待ち合わせ場所にいった。

大学生の親父らしき運転手がいた。

顔がめちゃくちゃ渋くてカッコいいオヤジだった。ジョージクルーニーばりの渋さのある顔。

あまり言葉を発しない無口な威厳のある感じの人で、あの昨日の調子のよいペラペラ喋る息子がいるとは思えないほど厳格でかっこいいオヤジだった。

息子は全然ハンサムじゃないのに、オヤジはこんなにカッコいいのか。

一緒にいる、韓国人女性が、「不運なことに息子はカッコよさを引き継がなかったのね」と皮肉を言っていたのが 印象に残った。

さて、オヤジの運転するジープに村の数人と乗り、2時間ほど冬の山道を走り、来た時と同じアストール村に着いた。

アストールは多少タルシン村よりは栄えており、いくつかチャイを飲める小さな小屋や古着屋などの小屋がある小さな村だ。

ここで1時間だか2時間程度ギルギット行きの乗り合いバスを待ち、時間になってから乗り込んだ。

来た時と同じく壮大はインダスの景色を傍目にバスに揺られながら数件のチェックポストを通り、そのたびに警察にパスポートを見せたり、署名したりなどを繰り返した。

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数時間でようやくギルギットに帰還した。

標高が下がったぶん、多少、ギルギットの方が暖かい。

前回と同じ150円の安宿に一泊した。

今回はギルギットでやることはない為、明日の朝もうパキスタンの首都であるイスラマバードに行く。

ようやく寒くない所へ下りられると思ったら楽しみだ。