12月6日
ネパール カトマンズ
姉さんが旅立った。
朝、3か月弱もここカトマンズにいた姉さんが旅立った。
ようやく旅立った。
トレッキング前に2週間、トレッキング後に1か月以上、ここカトマンズに居座った姉さん。しかも去年も来てるらしい姉さん。
正確には、この『宿』に居座った。
どこにも行かねぇんだもん、マジで。
姉さんは、いわゆる『沈没者』とかいう類の人で、その中でもガチの沈没具合だった。
基本的には部屋に入るといつもポリポリポリポリとお菓子を食べながら動画や漫画を見ている姉さん。
姉さんは俺より少し年下だが、アネゴみたいな雰囲気なので姉さんと呼んでいる。
姉さん曰く、一応、1日にチョコレートはいくつまでとか、コーラは1日に1本とかルールは決めてはいるらしい。
しかし、我々からしたらコーラとかそもそも毎日飲まないし。って感じだ。
食事とお菓子を買いに行くとき以外は外出はしない姉さん。
皆に「いつまでいるんすか?どっか出掛けないんですか?」と、いじられる。
言い過ぎて最近は少し嫌な反応をされるので、少し言うのは控えていた。
言い過ぎた事もあったのか、姉さんがついに航空券を予約したのだ。
姉さんは次は日本に一時帰国して直ぐに南米に飛び立つらしく、旅立つ前にカトマンズで偽物のトレッキングウェアや用具を安いからと買いまくっていた。
積極的に外をのそのそと歩き回る姉さんを見るのは久しぶりだった。
そんな姉さんの出発の日、姉さんを見送りに皆で宿の一階の受付に行くと、姉さんは荷物を入れるスペースがもう無いため、買ったばかりのトレッキングウェアを着ていた。
「え?」
「それ着ていくんすか??」
私達は聞いた。
姉さんが買ったウェアは、お世辞にもカッコいいとも、可愛いとも言えない黒の上下のジャージで、シンプルな黒ジャージーだった…。
みんな(;゚Д゚)としていた。
「え、それ着ていくんですか?(2回目)」
姉さん「そうですけど。」
我々「え?それ着て空港行くんですか?韓国の空港で乗り換えですよね?それで韓国行って日本の成田も行くんすか?」
姉さん「そうですけど、何か?」
やばい、姉さんちょっとマジでキレ気味。笑。まじなやつ。怖
「いや、、、。」
部活の男子高校生みたいなジャージですやん。裾もキュッてなってる真っ黒の上下…。
ダサすぎる…。
部活男子ですやん。しかも変なブランド。
なぜそれ買った。
我々「それいくら払ったんですか?」
姉さん「6000円くらい。」
颯爽と歩き回って買ってきたやつそれですか?
しかも大して安くない。
我々「なんでそれ買ったんですか?」
姉さん「もう、うるさいっ!!!!」
姉さんは我々にガチめに反発した。
長く旅してると、女性でもだんだんファッションとか全く気にならなくなるのかな…。
トレッキング用として買うだけならまだしも、何故それを日本に帰る服として選んだ。
ネパール国内にいるだけならまだしも、韓国とか成田とか行ったり、日本で電車も乗ったりすだろう服をなぜそれに!!!
まぁ、いいや。ヽ(;´ω`)ノ
そんな沈没姉さんがいなくなり、宿も少し平和になった。いや、寂しくなったな。
姉さんロスか。
午後は、世界一周の帰りの若い同年代夫婦がエベレストトレッキングに行くというので、私が利用した格安のトレッキング用品のお店に案内したりした。
因みに、この夫婦の旦那さんの方が整体師で、私の歩き方がおかしいと教えてくれた。エベレストで膝を壊しており、痛みは大分引いきているが、無意識に足を引きずって歩いていたようだ。
帰ったら病院でMRIを撮って診てもらおう。
ドミトリー部屋の27歳の宮くんも、遅ればせながら今からエベレストトレッキングに行くというので、同じように安いお店を教えてあげ、そこで私の中古品である軽アイゼンを400ルピーで購入。かなり安い。
因みに、私がここで新品で1000ルピー(約1000円)で買って一回だけ使って下山後に300ルピーでこの店に売り返した商品だ。
その他に、宮くんにはトレッキング必需品の私がもう使わないサンダルなどを譲ったりした。
さて、夕方には、何日も一緒に部屋をシェアし、ポカラにも一緒に遊びに行った古河くんも帰国していった。寂しいね。
さあ、私も翌日にはタイへ出国だ。
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