セネガル:建築
2022年06月29日
◆センスがあります◆
工事現場の仮囲いに竣工後の建物を立体的に表している看板が設置された。
ダカールでこのようなものを見るのは初めてなので、セネガルの技術もついにここまで進化したものかと感心した。
しかし、近くに寄りよく見ると、看板は建物の形には切り取られているものの、立体的に描かれた絵で、平面的なものであった。だまし絵ではないが、そのような気分にさせる看板であった。
更に別の看板は建物だけでなく、文字も浮き出ているように見え、なかなかセネガルではお目にかかれない手法で描かれている。セネガル人のセンスの良さに感心した。
瀟洒な外壁の高層マンションができるようで、セネガルの今後の発展を見込んでのことであろうか。
ただ言えることは、このようなマンションに投資する人(法人)がいるので、開発が行われているのであろう。
◆大規模開発には必ず現れる面々と初めてみる会社◆
設計事務所は、大規模な現場ではよく見られる、AARS社。この会社のホームページは見当たらないが、営業内容を紹介しているホームページは見つけることが出来た。
検査事務所は、これも官庁の物件や大きなプロジェクトには、必ずと言っていいほど検査業務を委託されているSCAT INTERNATIONAL社。ここのホームページ(https://www.scatinternationale.com/)によると、セネガルでは実績が相当あるようである。
なお、建設会社は初めて聞く名前の会社Arabian
Construction Company。
ホームページ(https://accgroup.com/)によると、本社はアブダビにあり、支店の多くは中東で、アフリカではエジプト、コートジボワール、カメルーンにもある。
建設許可番号があるので、さほど遠くない将来、本格的に工事が始まるものと思われます。
2022年03月11日
◆偶然開いていた大聖堂の扉◆
セネガルで最も美しい大聖堂があるビクトル・ノートルダム。
リ・パブリック通りの中程、セネガル内務省の斜向かいにあり、私の自宅から徒歩7分程のところである。
左右対称の大聖堂が建築美を醸し出しており、特に年末の夜、電飾された大聖堂は華やかで美しかった。
大聖堂の前を散策すると、大聖堂の扉が開いていた。普段は閉まっているので、非常に珍しいことである。
駐車場には15人程の旅行者がミニバスに乗り込もうとしており、彼らのために大聖堂内を自由に見学出来るようにしているのであろう。
ところで、この大聖堂は今も使用されており、土曜午後7時、日曜午前7時半・9時・10時半にミサが行われている。
◆大聖堂内で心を落ち着かせる◆
早速、聖堂の中に入る。誰もいない。ひっそり閑としている。神聖さと静寂が大聖堂内を支配していた。
ドアの近くの椅子に座り、前の椅子の背もたれに肘をつき、うなだれて心を静めた。
しばらく、心を落ち着けた後、聖堂内をじっくりと見た。
半円を描く柱と梁は壁と融合して曲線美を感じさせ、ステンドグラスが入った2階の窓から柔らかな陽が差し込んでいた。
真上の天井は半円上の球形でフレスコ画があり、人が空を泳いでいるような不思議な感覚に襲われた。
忙しい日々を過ごしている人にとっては、時には大聖堂で目を閉じて心を落ち着かせ、ゆったりとした時を過ごすのも良いことでしょう。
心の休息となり、日常の雑念から解放されます。
2022年01月30日
◆ゴレの記憶が工事開始◆
以前の記事で紹介した“ゴレの記憶”プロジェクトが着工となった。ヨットを彷彿させるモニュメントは、色を変える大海によく映えるであろう。なおこの日は、本物のヨットが浮かんでいた。
実際現場には重機があり、整地している。その傍らでは、ヤシの木の植え替えも同時に進んでいた。
◆巨大モスクも始まる◆
ゴレの記憶から旧空港へ数百メートル先に、巨大モスクがある。正確には、取り壊され、現在は瓦礫の山があるだけである。しかし今は、塀が強化され、敷地内を見ることができなくなった。
そんな、モスクの塀の前に建設予定のモスクの看板が設置されていた。
看板によると、やはり以前と同じ4つのミナレットがあり、更にもう一つミナレットが追加されている。
旧モスクも存在感を周囲に放っていたが、このモスクからは、明るい未来を放っているように感じた。
ところで、建設会社はCSEとあり、この会社はモスク建設の実績が豊富なセネガルのゼネコンである。
◆高層ビル、ダカールタワー◆
このモスクから数百メートル市内中心に向かうと、塀に沿って、様々な写真が貼られている。
これは、巨大高層ビルのダカールタワーである。写真からはツインタワーで、ポンピドゥ通りを跨いでいる。
おそらく複合ビルで、オフィスや住居やお店などが予定されていると思われる。
それにしてもイメージ図に描かれた、ダカールタワー竣工後のダカールの薄暮は美しい。3年後に完成の予定なので、その時が楽しみである。もっとも私はその時には、セネガルにはいないが。
新型コロナが収束し、国を開いたセネガルは建設ラッシュです。
※この記事は2021年11月に作成。
2021年09月09日
◆なにか変だ、コルニッシュ・ウエスト通り◆
湿度が低く、気温もさほど高くない乾季のお昼頃、コルニッシュ・ウエスト通りを歩いていた。とても快適だ。
この通りの左には3色の大西洋が広がり、マドレーヌ島が浮かんで見える。緩やかにカーブを描く通りに沿ってヤシの木が植えられている。雲一つない青空にそれらはよく映え、南国の雰囲気が満点だ。(アフリカではあるが)
この様子は、数か月ぶりになるコルニッシュ通りの週末のお散歩である。
お気づきであろうか。1年前にはあったモスクのミナレットが、無くなっているのだ。
このモスクは、規模が大きく、毎週金曜日午後2時頃のお祈りは、大勢の人が集まり、周辺の道路は渋滞が発生していた。
と言うわけで、塀の隙間から、敷地内を覗いてみた。
◆ショック!瓦礫の山がぁ◆
そこには、見慣れていた光景が一変していた。
モスクはすでになく、代わりに瓦礫の山の寒々とした光景があった。近くに重機があることから、モスクは老朽化が原因で取り壊されたのであろうか。
ところで、モスクは日本の神社とは異なり、神聖な場所としての位置付けではない。
イスラム教徒は1日5回お祈をする。お祈りする場所は、どこでもよいが、例えば雨季のダカールは暑いし、雨も降る。しかも、お祈りする前に、手足などを水で洗い清める必要がある。
ならば、屋根があり、手洗い場を備えた建物が欲しくなる。しかも、金曜日のお祈りは、他の人と一緒に行う。と言うわけで、モスクが、あちらこちらに建設されている。
よってモスクでは、お祈りの時間以外は、コーランを読む人や、寝っころぶ人、足を投げ出しておしゃべりにいそしむ人など、様々な人々の様子を見ることができる。
この場所にあったモスクは、建築物としてもなかなか味があったので、解体されて残念であるが、新しく建てられるモスクに期待したい。
2021年06月11日
◆乾季のお散歩◆
この日は、乾季にしては珍しく、砂がさほど舞っていない。真っ青な空が広がり、水平線までよく見える大海の碧さが眩しい。
この快適な日に、自宅から7キロ離れたレストランで、お食事をすることにした。
乾燥していて気温がさほど高くない中、気分良く美しいダカールの街並みを見ながら歩いていると建設現場が多くあり、新型コロナの影響とは関係なく、どこも活気が感じられた。
それらの中のいくつかの建設現場では、外壁に沿って設置されている足場に、シートが張られていた。
このシートは、塵埃などの飛散防止、落下物を周囲に出さないようにする、防音などの目的の為である。
中央分離帯の樹木が涼し気な影を作る道路に面した、建設中の10階ほどのマンションに目が留まった。
◆セネガルの芸術か◆
周囲にはあまり高い建物が無いことが、この建物に目が留まった理由であるが、もう一つ、他の現場とは異なることがある。
シートが張られていない部分もあるが、全体的にとても派手だ。セネガルの女性が纏う服の模様にも見える。
意図的にこの色のシートを選んだのか、適当にあるものを使用しているのかわからないが、思わず見入ってしまうシートでした。