2024年11月08日
ベトナム料理の酢チキンを食べる(2024年11月8日)
◆すさまじい交通標識◆
金曜午後7時前、事務所を出て、雨上がりの夕暮れのモスクワをぶらつく。お仕事がない週末で、体の深い所から、解放感が満ち溢れて出てくる。激務であったこの週も無事乗り切れそうな喜びをかみしめていた。
しばらく歩くと線路にぶつかった。通り過ぎる最新の電車を見ながら、線路に並行して走っている道を歩いていると、驚くべき風景に出会った。
歩行者横断の標識が、「これでもかぁ」と言わんばかりに沢山あるのだ。
この理由は、交差点が少し複雑な構造であることと、そしてここで交通事故が発生した場合、ドライバーに言い訳をさせないためのような気がする。
このような街並みを楽しみながら30分程歩くと、ベトナム料理屋さんに遭遇した。以前、2回このお店でお食事をしようとしたが、いずれの日も閉店しており、あきらめたことがある。今回は店内が明るく、しっかり営業をしている。
◆らっきょとの出会い◆
店名はフォーハウス。フォー専門店の予感がした。ガラス窓の周りにはカラー電球が点灯しておりなんとなく、楽しさが伝わってくる。
素朴なドアを引いて、入店する。そして、ぶったまげた。ノンラーの照明の下、石でできたテーブルと鉄の椅子があり、まるでベトナムの安食堂の様相である。
テーブルの上には調味料の他に、なんと初めて見るらっきょうがある。懐かしさを感じたが、なぜが手が出ることはなかった。
◆絵画に圧巻◆
レンガの壁にこのお店を象徴するものがあった。それはベトナム国旗の前に身なりがよい男性4人の絵があり、このお店の先代たちかもしれない。更に、この絵の両隣にある巨大な扇子は見事である。
出入口から少し離れた店内奥の席に陣取ると、視線を感じた。その方向を見ると、お猫さま2匹がこちらを見ていた。なお、窓際の席に一人の男性が座っているが、彼の落ち着いた様子から、このお店のスタッフに感じる。
更に店内をよく見ると、棚や壁に装飾品があり、それらは調理道具など、ベトナムで日常的に使われるものである。
◆酢豚もどき◆
席に着き、5分程で料理が用意された。注文した料理は店名のフォーではなく、ご飯ものの、コム・ガー・サオとお茶、計500ルーブル。
お肉は揚げられて、甘辛く味付けられており、酢豚のチキンバージョン。なお、酢豚にあるパイナップルやピーマンは入っていない。
お茶が熱いこともあり、食べ終える迄20分以上かかってしまった。好物のご飯と歯ごたえがあるが旨い酢豚もどきに満足したこの日の夕食であった。
お店を出ると午後8時を過ぎており、ビルの間に太陽が隠れようとしていた。
モスクワの週末の夜は、これからが賑わいを見せます。