昭和43年の夏。
弟と私。
ケロヨンの帽子。
同じ年の冬。
ケロヨン帽子と、ケロヨンシャツ。
50年以上前の静岡県伊豆である。
コーディネイトより、ケロヨン重視。
昭和42年のクリスマス。
ケロヨン人形を抱きしめている。
アルバムには、こんな写真も貼ってある。
日本テレビ系の木馬座アワーという番組で昭和41年から44年に放映されたとのこと。
なかなかリアルなキャラクターですよね。
目玉部分が発泡スチロールだったケロヨン帽子は、母方の祖父のお土産だった。
東京で買ってきてくれて、あなたずっとかぶってたのよ、と母から言われ、
もらった時のことまで覚えているような気がする。
この祖父は所作の美しい人で、
四角く切った海苔を、手塩皿の上で、お箸の先を使ってパタンパタンとたたんでから、
先っぽをチョンと醤油に付けて、口に持って行くのだ。
その様子を見た私は、口をあんぐり開けていた、と母が言っていた。
見とれていたんだろうな。
私には甘いばかりの祖父だったけど、
おじさん(母の弟、つまり彼の息子)が、熱いお茶をごくりと飲んだ後、
「あ~」と声を出したら、
「おい」と怖い声で注意したのを目撃したことがある。
やはり祖父の家で、皆でにぎやかにおはぎを食べた後、
片づけを手伝っていたら、
おじいちゃんのお箸だけは、箸の先ちょこっとしか汚れていないことに気づいた。
お行儀がいい人は、海苔をたたんで食べるのだ!
熱いお茶を飲んだ後、声を出してため息をついてはいけないのだ!
そして、箸の先しか汚さないのだ!
面と向かってあーしろこーしろと言われるよりも、
周囲の立ち居振る舞いを見て覚えたことは、深く心に根付くのです。
しかもおじいちゃん、イケメンだったよね。
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