よく会う死んだ人 - ダージリンママ介護日記

ダージリンママ介護日記

要介護5の実母79歳を介護した娘の日記 その後

よく会う死んだ人

 

darjeelingmama.hatenablog.com

 

同級生の彼女。

四年前に彼女が亡くなってから今まで5回くらい、街中で、え、あけみちゃん?って思

う人に遭遇した。

他人の空似といえば、それまでだけど。

毎回ドキッとするほど似ていて、目をこすってよおくみると全然違う人、っていうパターン。

 

今回は、日暮里からの帰途、混雑した電車で立っていたら、真ん前に座っている女性があけみちゃんだった。

すぐには気づかなかった。

眉根を寄せて腕を組み、座席の端の白い壁に頭を預けて目を閉じた時、彼女だと気づいた。

小鼻の張った、薄い唇の、やや東南アジア系の面立ち。

元気にやってる?

あれからどうなの?

声に出さずに話しかけた。

ふと、彼女が目を開ける。

もうちがう人。

目をそらして、窓に映る自分をみた。

あんたがいなくなってもうすぐ4年。

一緒におばあちゃんになろうねって言ってたのに。

 

目の前の人が再び、目を閉じて眠り始めた。

前髪が顔半分を覆うと、やっぱりあけみちゃんだった。

どこか他に、彼女であることの証左はないか。

目を閉じていることをいいことに、ジロジロ全身を見る。

足だ、足が彼女だった。

太目短め、バンビロ、内股。

 

渋谷で降りたその女性、

外股で歩き去る後ろ姿は、似ても似つかぬ知らない人だった。

 

また、会おうね。

 

 

 

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