曼珠沙華とは、いわゆる彼岸花。
彼岸という名前があまり縁起のよいものではないので、観光地などでは曼珠沙華の呼称を使いがち。
この日も天気は万全ではなかったですが、一周ずれると一気に見頃を過ぎてしまいますし、近場ということで敢行です。
サクッと都心を抜け、日高市方面へ。


 

現地着は9:00ごろ。
普段は敷地東側の駐車場がメインですが、オンシーズンは近隣の高麗小学校グラウンドが臨時駐車場になります。
駐車料金は常設の駐車場と同じく車が500円、バイクは100円です。




この小学校は水泳教育発祥の地でもあるらしく、グラウンドから巾着田に抜ける裏道には石碑も建立されていました。
大人になってからは学校に入る機会はそう多くないので、こういうのがついでに見られるのも面白いですね。




小学校側からは、あいあい橋とよばれる木製トラスの橋をわたって巾着田へ向かいます。
おだやかな高麗川の流れを見下ろすあいあい橋もなかなか良いスポット。
すでに一部彼岸花の群生風景が見えていますね。




入場料金は大人500円。
普段は無料の公園ですが、ハイシーズンだけ入場料がかかります。
駐車場の誘導や交通整理、歩道の整備などもしっかりしていたので、納得の料金です。




入場券の購入は現金の券売機か、交通系ICカードの窓口決済が利用できます。
西武系列の資本が入っているようで、交通系ICカードでの決済で特典もありました。




前置きはそこそこにして、会場内はとにかく見事な一面の彼岸花。
たんぼのあぜや土手にちらほら咲いているイメージの彼岸花が、ここまで群生しているのは壮観です。





単純に平地ではなく、ある程度起伏のある地形で木も生えている中、地面だけを埋め尽くすようにして真っ赤な花が密集する姿はまさに「絨毯」と言って相応しい風景。




光線状態の惜しい曇天の朝ですが、かえってそれが涼しい秋の朝らしくていいかもしれません。
人出はかなり多いのですが、川を背にした地形なので、うまく画角を選ぶことで風景だけを切り取ることもできます。
彼岸花はその特別な形や彼岸に咲くという特性から、物語の題材・図画のモチーフにもされやすいためか、ちらほらとコスプレ撮影の人も見かけました。




あまりの群生量ゆえか、通路のど真ん中に生えている木の根元からもしっかり花が咲いていました。
彼岸花は基本的に種子で繁殖しないらしいので、わざわざ植えたのかもしれませんが。





巾着田という名前は、口を閉じた巾着のように広がる蛇行河川の内側の地形から来ているそう。
山の上から見下ろすことで、地図がない時代から巾着のような地形が見てとれたが故の名前。
大きく回り込んだ川に沿って広がる水田が休耕田になり、その場所が今彼岸花の群生地として整備されている、という経緯のようです。
実際1960年代の航空写真では川のギリギリまで水田が広がっていました。




水が少ない時は河原も広く平坦で、バーベキューやデイキャンプも楽しめるのだとか。
彼岸花の季節以外に来てもよさそうです。




上流側・下流側に分かれたエリアの中間、多目的広場にはキッチンカーや屋台も出店しており、かなりの賑わいを見せていました。
賑わいに混じって1時間ほど、全体をまんべんなく歩き、あいあい橋のたもとに戻ります。
橋の周辺はまだ2分咲きといった感じで、来週くらいまでは十分に楽しめそうです。




橋の上からも綺麗な花の絨毯がちらりと見え、壮観。
入場料のかかるエリアの外なので、ここで満足して折り返す人も結構いるみたい。




会場をあとにし、あとは下道でだらっと帰路。
沿道には野生の彼岸花も咲いていました。
そうそう、このくらいの密度が標準だよな。




関東平野を横断するだけで特に観光もなく、にわか雨も降っているので食事も適当に。
郊外道路沿いお馴染みの山岡家で味噌ラーメンと餃子を食ってこの日のツーリングが終わりです。




走行距離は控えめof控えめの172.6km




ODOは121,126kmになりました。